■拡大する戦禍へ異例のご発言も
3月16日、高円宮妃久子さまが、日本外国特派員協会で記者会見に臨まれたのだ。皇室の方々が同協会で記者会見に臨まれたのは、1984年の三笠宮崇仁さま以来というだけではなく、異例のご発言もあったという。皇室担当記者はこう振り返る。
「久子さまは国際環境NGOのバードライフ・インターナショナルの名誉総裁を務められており、同団体を代表して『鳥と気候変動』をテーマとした記者会見に臨まれました。研究者らとともに質疑にも応じ、英語で『気候変動は現実に起きている問題で、国際協力が不可欠です』と述べられていました。
しかし私が驚いたのは、『ホルムズ海峡が封鎖され、石油が使えなくなると世界がパニックになっています』と、米国とイスラエルによるイラン攻撃についても言及されたことです。両陛下はじめ皇室の方々は、戦争や事件などに対しては慎重な姿勢で臨みます。
久子さまによる拡大する戦禍についてのご発言は、海外メディアの記者が集まる記者会見へのご出席以上に、じつに異例なのです」
長年皇室番組の制作に携わる放送作家・つげのり子さんは、久子さまが臨まれた記者会見について次のように語る。
「ホルムズ海峡の封鎖について言及された部分は、特定の国や誰かを批判するのではなく、気候変動問題の深刻さや国際社会が力を合わせることの大切さを訴える内容でした。会見でのご発言は、皇室が重んじる中立性やバランスが保たれていたと思います」
だがトランプ政権は、パリ協定といった国際的な環境規制の枠組みからの離脱など、気候変動問題への対処とは真逆の政策を進めている。前出の皇室担当記者は、久子さまのご発言から次のようなメッセージを受け取ったという。
「戦争は著しい環境破壊を引き起こします。軍事行動に伴う油田などの炎上、森林破壊や海洋汚染……久子さまのご発言は、米国への批判とも受け止められる側面があったと思います。
あらためて久子さまのご発言のあり方は、さまざまなスポーツを支援しながら、皇室の“スポークスマン”としてメディアでの発信も多かった高円宮さまをほうふつとさせました」
2002年11月、47歳の若さで突然薨去された高円宮憲仁さま。ご成婚前の両陛下が親しくなるきっかけを、高円宮さまと久子さまが作られたことが知られている。
「高円宮さまが薨去された直後、雅子さまが臨まれたお誕生日に際しての記者会見でのお言葉が印象に残っています。
陛下にとって“五つ年上のお兄さまのような存在”としつつ『結婚に至るまでの過程の中で、高円宮さまにはとても心を砕いてくださって』『本当にいつも温かく私たちを励まし、いろいろアドバイスしてくださってました』と述べられています。
雅子さまの高円宮ご夫妻へ対する深い信頼が率直に表れていたと思います」(前出・つげさん)
雅子さまにとっても、同じく民間から皇室に嫁がれ、海外経験の豊富な久子さまは、公私ともに頼りになさっている存在だ。
「英国のケンブリッジ大学大学院も修了されている久子さまとは共通の話題も多く、雅子さまは何かにつけさまざまな相談をなさっていました。まさに10歳年上の“姉”のように慕われてきたのです。
今回、久子さまが言及された気候変動問題に対しては、両陛下と久子さまは共通した問題意識をお持ちです。日本外国特派員協会の会見についても、事前にご相談なさっていたのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)
