天皇陛下(写真:JMPA) 画像を見る

議論が熱を帯びている皇族数確保策をめぐる「立法府の総意」。6月10日に衆参両院の全体会議でとりまとめられ、(1)女性皇族が結婚後も皇族の身分を保つ案、(2)旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える案が「いずれも了」とされた。

 

「政府は皇室典範改正案を6月下旬までに閣議決定し、今国会での成立を目指しています。しかし、養子案に関しては反発も強く、審議が紛糾する可能性もあるでしょう。約80年前に皇籍を離れた旧宮家の方々は、現在に至るまで民間人として生活しています。国民から馴染みのない民間人の男性が皇族になることは、国民から受け入れられ難いのではないでしょうか」(皇室担当記者)

 

そうしたなか、反響を呼んでいるのは天皇陛下のおことばだ。

 

陛下は11日、オランダとベルギー公式訪問に先立つ記者会見で、「皇族数の確保のあり方についての議論においても、国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」と述べられた。

 

Xではこのシーンの動画が拡散し、現時点で表示回数が5,600万回を超えている投稿もあるほど。投稿は、次のような憂慮する声が大半を占めていた。

 

《天皇のお心汲む国会議員は誰も居ず?心配するのは国民ばかりか…》
《総理や政府の考えではなく国民の理解を得られるようになってほしいと願います》
《天皇陛下のお言葉の重みを、政府与党は本当に受け止めているのだろうか》(すべて原文ママ)

 

前出の皇室担当記者は言う。

 

「多くの国民が陛下のおことばに共感しているようで、この場面の陛下について“珍しくお顔を強張らせている”と驚く声も上がっていました。なお、『文藝春秋』(7月号)は、陛下が養子案について『国民の理解を得られるのか』とご懸念を示されたと報じています。

 

物議を醸している養子案は、『男系男子』にこだわる高市氏の主張を強く反映したものです。他方で、女性天皇や女系天皇を容認する声は高まっていますが、その議論は十分になされていません。

 

さらに日本維新の会の藤田文武共同代表によれば、12日に官邸で行われた会談で、高市氏が“自民党と日本維新の会で制度設計の細かいところまで詰めてほしい”と発言していたといいます。しかし『立法府の総意』には、改正案の骨子は衆参正副議長が、要綱は与野党の代表協議で確認すると明記してあることから、野党から懸念の声が上がっていました。

 

高市政権が国民の声に耳を傾けるどころか、陛下がお示しになられた“懸念”すら、蔑ろにするのではないかと不安が募るばかりです」

 

このまま強行されれば“皇室軽視”と見なされかねないが、つい最近も波紋を呼んだ出来事があった。

 

それは昭和天皇の誕生日である4月29日に、政府が主催した「昭和100年記念式典」での一幕。天皇皇后両陛下が出席されたほか、式典委員長を務めた高市氏や衆参両院の国会議員、各界代表など約5600人が参加した。

 

しかし、ある自民党関係者は当日について、こう振り返っていた。

 

「高市総理はじめ三権の長らが式辞を述べたのですが、壇上の中央にいらっしゃる天皇陛下の“おことば”はありませんでした。このような式典で陛下が挨拶されることはたびたびありますので、『なぜ陛下が挨拶されないのだろう……』と、首をかしげる国会議員も少なからずいたのです」

 

この式典では、海上自衛隊東京音楽隊が『上を向いて歩こう』『なごり雪』など昭和の名曲を演奏。メドレーでTM NETWORKの代表曲『Get Wild』の演奏が始まると、高市氏が口ずさみながら、ガッツポーズで合いの手を入れるなど、ノリノリの様子も注目を集めていた。

 

いっぽう宮内庁は翌日に、次のような両陛下のお考えを公表している。

 

「両陛下は歴史から謙虚に学び、終戦以来人々のたゆみない努力により築き上げられた平和を守るために必要なことを考え、将来へとつなげる努力を続けることが大切との思いで式典に臨まれていた」

 

前出の皇室担当記者は言う。

 

「式典では両陛下の先導役が“格下げ”されたことも、波紋を呼んでいました。’68年に開かれた『明治百年記念式典』では、式典委員長だった故・佐藤栄作首相が先導しました。しかし前例は踏襲されず、先導役を務めたのは式典副委員長の木原稔官房長官でした。

 

陛下がおことばを述べられなかったのは、“政府の考え方に基づいた”とのことでしたが、宮内庁も不本意だったのではないでしょうか。式典後に両陛下のお考えが公表されたのは、異例のことでした」

 

皇室が前代未聞の危機に直面するなか、高市政権の動向はますます注視されそうだ。

 

画像ページ >【写真あり】「珍しくお顔を強張らせてる」“ご懸念”を述べられた天皇陛下(他14枚)

出典元:

WEB女性自身

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