■運転手や護衛隊長と握手された天皇陛下
この皇室担当記者の印象に強く残ったのは、現地での雅子さまのご表情だったという。
「6月23日、両陛下は歓迎式典の後、ブリュッセル市庁舎を訪問されています。市長室内で記帳され、バルコニーからお手ふりし、地元の子供たちとも交流されましたが、まるで新婚当初のような輝く笑顔をずっと見せられていたのです。
もちろん親友であるマチルド王妃が同行していたことも理由の1つだと思いますが、それだけではなく、雅子さまのご様子から強い自信も感じられました」
また長年皇室番組を手がけている放送作家・つげのり子さんは、現地での雅子さまの周囲へのご配慮についてこう話す。
「私も雅子さまのはじけるような笑顔から、かなりリラックスされているご様子を感じました。
アムステルダムのスキポール空港からベルギーに向かわれる際のことです。陛下が、乗られていた車の運転手と握手し、バイクで護衛してきた警察官たちに挨拶をされようとしたとき、雅子さまが陛下に“奥に立っている方がバイク隊の隊長さんです”と、さりげなくお伝えになったように見えました。
陛下もそのことに気づき、奥にいた隊長に歩み寄って握手されましたが、雅子さまも警護に携わっていた人たちのことをしっかり把握されていたのだと思いました」
そうしたエピソードからも、雅子さまが精神的な余裕を持たれていたことが伝わってくる。 今回の歴訪には、雅子さまの主治医である精神科医の大野裕氏も随員に加わっていた。だがある宮内庁関係者によれば、
「特に大野医師が、現地で雅子さまをご診察していたり、ご相談に乗っていたりしたという情報はありません。それだけ雅子さまのご体調も安定していたことの証左ともいえます」
大野医師の役割について精神科医の香山リカさんはこう話す。
「いまは時間をかけてカウンセリングを受けるといったことは雅子さまにとって必要なくなっていると思います。ただ大野先生の存在自体が安心感につながっているという面はあるかもしれません。
先生と顔を合わせたときに、先生がほほ笑んだり、少しうなずいたりする姿を見て、“今日もこれでよかった”と確認することはできると思います。
以前から、責任感の強い雅子さまには無理をして頑張りすぎてしまうという面がおありでした。最近の公式訪問では、優先すべき行事を事前に決められているようです。無理をされないことが功を奏し、うまくご体調を整えられているようにお見受けします」
主治医に頼らずに大任を完遂し、雅子さまはいっそう自信を持たれたに違いない。
