■継続的な負担増に備え「すぐ始めたい」予防策17
【食費編】
「チラシアプリで最安値の買い物を。なかでもドラッグストアは、薬の販売で利益があるため、加工食品などは安い傾向があります」(柏木さん)
価格競争が激しいプライベートブランド(PB)も選択肢。イオンではPBの「トップバリュ」28品目の値下げを発表したばかりだ。
「なにより、食品を無駄にしないこと。1人当たり、年間約1万5千円(京都市調べ)の食品ロスがあるといわれています」(柏木さん)
【電気編】
「エアコンを稼働する季節が来ますが、設定温度は28度が目安とされています。27度から28度にすることで、電気代が年間820円節約できます。また、扇風機を併用すると、体感温度がマイナス3度に。
シーズン中、フィルターのお手入れは月2~3回のペースで。掃除機で軽く埃を吸い取り、中性洗剤とスポンジなどでやさしく汚れを落としましょう」(藤山さん)
こまめなフィルター掃除で年間860円の電気代節約になる。
また、テレビに関しては、画面の明るさを最大→中にするだけで、年間730円お得に。
「冷蔵庫の冷蔵室は、詰め込むのは70%まで。冷気の循環がよくなり、設定温度も強→中に変えたりできます。また庫内も見えるため、ドアの開閉時間や開閉回数も短縮できます」(藤山さん)
これらを実践すれば、年間3千290円の節電に。
「さらに冷蔵庫は天井から放熱されるので、30cmは空間を開ける必要があります」(藤山さん)
壁や天井と適切な間隔を持つことで年間1千220円の節約だ。
シーリングライトは、蛍光灯からLEDに替えるだけで年間1千836円も安くなる。
「炊飯器でお米を保温している人も多いですが、保温せず、使わないときはプラグを抜くことで年間1千240円の節電効果が。
野菜の下ごしらえで、IHコンロを利用している人も要注意。効率的に食材を温める電子レンジを利用することで、葉野菜で990円、根菜で940円ほど、年間の節電効果が期待できます」(藤山さん)
温熱便座は、季節に合わせて温度調整すること。年間で暖房便座を中→弱で710円、洗浄水温度を中→弱で370円の節電効果。
【ガス編】
ガスコンロの炎は、鍋底からはみ出ないようにすることで1.2%節約でき、鍋を火にかけるとき、蓋をすれば効率的に温められ、0.7%節約できる。給湯器の設定温度は40度→37度で1.6%節約、シャワー時間を1分短くすると4.2%の節約になる。
値上げに対抗するため、節約ルーティンを身につけよう。
※電気料金に関しては、資源エネルギー庁『省エネ性能カタログ2023年版』、ガス代に関しては、日本ガス協会の資料を参考