(写真・神奈川新聞)
経営再建中の東芝が傘下に置く、バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)川崎ブレイブサンダースの運営権が、東芝からプロ野球、横浜DeNAベイスターズの親会社ディー・エヌ・エー(DeNA)に譲渡されることが6日、両社から正式に発表された。川崎市内で両社が記者会見し、DeNAのスポーツ事業本部長でもある横浜DeNAの岡村信悟球団社長(47)は「1950年に設立とベイスターズと同い年。何かの縁を感じている。非常に長い歴史を持つ伝統チームをお預かりできて光栄」と語った。
同日のBリーグ理事会で承認され、来季からのオーナー変更も認められた。今季は現体制のまま継続され、2018~19年シーズンから移行する。
DeNAは18年1月に川崎市内に「DeNAバスケットボール(仮称)」を新設し、現在チームを運営する東芝の関連会社TBLSサービスから、クラブ運営事業を引き継ぐ。現横浜DeNAベイスターズの執行役員、元沢伸夫事業本部長(41)が社長に就任する。ホームタウンは川崎市のままで、チーム名やチームカラーの変更は未定。元沢氏は「川崎に愛され、誇りに思ってもらう存在になるように頑張っていきたい」と語った。
12年シーズンからプロ野球に参入したDeNAは、バスケットボールの将来性を評価し、経営再建に伴ってスポーツ関連事業の運営を見直していた東芝と協議を重ねてきた。東芝の豊原正恭執行役上席常務(59)は、「プロ野球の運営経験、ノウハウを持ったDeNAグループの下でチーム運営することが最善であり、チーム、Bリーグのさらなる発展、活性化に資すると判断した」と説明。一方、野球部とラグビー部は企業スポーツチームとして継続すると明かした。
1950年に東芝バスケットボール部として創部の川崎は川崎市をホームタウンとし、Bリーグ元年の2016~17年シーズンに準優勝した。同市の福田紀彦市長は「ブレイブサンダースの伝統を受け継ぎ、さらに新たなマネジメントの力が加われば、間違いなく市民に愛される最高のチームになると確信しています」とコメントした。