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(写真・神奈川新聞)

 

沖縄県内の海上に重さ約13キロの機体の一部を落下させ、同県が飛行停止を求めている米軍の輸送機オスプレイ4機が13日に厚木基地(大和、綾瀬市)に飛来し、14日も神奈川県内を飛行した。

 

4機は普天間基地(沖縄県)を離陸。岩国基地(山口県)を経由し、13日午後に厚木基地に降り立った。14日午前には、このうち2機が厚木基地を離陸し、岩国基地に着陸。同日午後にはこの2機とみられる機体が厚木基地に再飛来した。

 

4機は15日から3月2日まで、王城寺原演習場(宮城県)などで行われる日米共同訓練(フォレストライト02)に参加予定。厚木基地への飛来は機体整備のためで、防衛省南関東防衛局によると米側は「飛行前後の点検や給油」と説明しているという。

 

オスプレイから落下した機体の一部は右側エンジンにある空気取り入れ口の部品で、今月9日に沖縄県うるま市の伊計島に流れ着いていた。

 

住民不安「許されぬ」厚木基地周辺

 

「断じて許されない」。オスプレイの飛来を受け、県央地域の住民らでつくる反基地4団体のメンバーが14日、厚木基地前で抗議の声を上げた。落下事故を起こした後も同型機が飛行を続けていることを批判し、飛来中止や普天間基地に配備されているオスプレイ撤去を要請するよう文書で基地に申し入れた。

 

厚木基地爆音防止期成同盟の石郷岡忠男委員長は「空の上を鉄の塊が飛ぶ。何が起こるか分からない。住民は恐怖を感じている」と声を張り上げた。

 

第5次厚木基地爆音訴訟団の大波修二団長は、米側の情報の公表の在り方を問題視する。日米合同委員会合意では墜落、投棄、危険物の落下など航空機に関わる事案の発生時、日本側への通報が定められている。防衛省沖縄防衛局によると、海上に落下した8日には米側から日本側に連絡はなく、9日に部品が漂着して発覚した。

 

大波団長は「市民を欺き、不誠実な対応だ」と苦言を呈した。整備を目的に厚木基地に飛来したことについて「修理するための機能として(厚木基地を頻繁に)使いたい意向の表れではないか」と懸念を示した。

 

抗議活動には約50人が参加。同南関東防衛局にも申し入れを行った。

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