(写真・神奈川新聞)
1月の大雪で横浜市のごみ収集車が路上に立ち往生したケースが相次いだことを受け、同市は20日、大雪やゲリラ豪雨といった荒天時のごみ収集方針を見直す考えを明らかにした。従来は即日中の収集を基本としてきたが、今後は翌日以降に遅らせることも選択肢とする。救急車や物資輸送などより緊急性の高い車両の通行を阻むリスクを回避したい考えで、市資源循環局が理解を求めている。
同局によると、荒天時はこれまで早めの出発などで対応してきたが、今後は収集途中で急に雪や風雨が強まったり、昼まで路面凍結が解消しなかったりするケースも想定。収集スタッフの判断で途中で引き返すことや、出発を遅らせるなどの対応を取る。
市内の家庭ごみ集積場所は約7万2千カ所。大雪となった1月22日と翌23日はそれぞれ約630台の収集車が稼働したが、坂道でタイヤが雪にはまるなどして鶴見、港北、青葉区などで8件の立ち往生が発生。ごみを取り残したのは22日は7区83カ所、23日は9区1170カ所で、いずれも翌日か翌々日までに回収した。市民からの苦情はなかったという。
同局は「“根性”で乗り切る文化から、冷静に判断して二次被害を防ぐ方法に改めたい」と説明。収集を見送る際は当日の夕方までに市ホームページに町名まで掲載する。
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