LGBTについて話すおねぇカラーズの(右)まーちゃんとらむちゃん、らんちゃん=12日、恩納村の仲泊小中学校
(写真・琉球新報社)
【恩納】恩納村仲泊小中学校のPTA文化教養委員会(千葉明子委員長)が12日、「色んな性と生~自分らしく生きる生き方・認め合う社会~」と題して、LGBT(性的少数者)の当事者団体「おねぇカラーズ」(城間勝代表)を招いて講演会を催し、PTAや教師などの学校関係者約20人が話に聞き入った。性的少数者として受けてきた差別や偏見の経験を話し、理解する環境をつくる必要性を語った。
おねぇカラーズは「まーちゃん」こと城間代表(25)と「らむちゃん」こと呉屋升文(ゆきや)さん(24)、「らんちゃん」こと呉屋良坪さん(24)で構成する当事者団体。県内でラジオのパーソナリティーや講演会の講師としての活動を通して、LGBTの啓発に努めている。
まーちゃんは幼い時から性別で社会的な在り方が変わることを理解していた。「私は男性と女性の良い点を取って、生きていこうと決めた」と説明。しかし、学校ではその振る舞いを理由に「まともに生きなさい」などの批判を受けた。「学校では『自分らしく』という言葉をよく使うが、自分が決めた生き方にひどい言葉を浴びせられた。こんな矛盾はない」と指摘した。
「バラエティー番組で『芸』としてのLGBTは扱われるが、『一人の人格』としてLGBTを認識する人は少ない」とおねぇカラーズとして活動する意義を話した。
らむちゃんとらんちゃんは一卵性双生児の姉妹。幼少のころ、自らの性を理解できずに同性を好きになる自分に悩んだ経験を持つ。2人は「LGBTに関係する言葉を知るだけで、一人で苦しんだりすることは減る。自分自身のことを知ることも大切、そして自分とは違う『性に対する考え方』を認めることも大切」と強調した。
おねぇカラーズはFMコザで、第1、3、5金曜日の午後6時から7時まで「おねぇカラーズのチムどんどんラジオ」を放送している。