(写真・琉球新報社)
沖縄県渡嘉敷村で6年ぶりに住民の結婚披露宴が1日、催された。新郎新婦は阿波連区のホテル「ケマテラス」料理長の吉野浩正さん(46)と、同区居酒屋「まーさーの店」従業員の達子さん(32)(旧姓・水落)で、ともに東京都出身。2人の門出を村民や東京などから駆け付けた両親をはじめ親族、友人ら約100人が祝福した。
企画者や地域の要望で国立沖縄青少年交流の家「レストランちゅらうみ」(小禄茂店長、沖縄ダイケン委託)を会場に開かれた。同所での結婚パーティーは吉野さん夫妻が初めて。
料理人の浩正さんは9年前に東京から渡嘉敷島にダイビングで訪れ、島の自然と住民の優しさに魅了され移住を決意、4年前に東京から島に移住した達子さんと縁あって知り合い、交際を続けて今年3月に結婚した。
披露宴は家族や親しい友人らで、達子さんが勤める居酒屋でささやかに開く予定だった。だが、同店の比嘉政信オーナー(56)は、達子さんにぜひウェディングドレスを着せ、盛大なパーティーをと仲間に呼び掛けた。
企画、運営全般、会場づくり、進行、余興などは吉野夫妻の職場のオーナーをはじめ、同僚、友人、交流の家職員らが全て手づくりで行い、料理などは同所レストランの小禄店長らが調理した。心温まるアットホームな披露宴となった。
招待された松本好勝渡嘉敷村長は「小さな島で大きな出会い、大きな披露宴、永遠の愛を誓い幸せに!」と祝辞を述べた。吉野夫妻は「島の人に支えられたおかげです。島に残り、2人で力を合わせ全力で生き抜いていきます」と謝辞を述べた。
舞台では島の子どもたちの三線、青年会のエイサーで盛り上がり、カチャーシーで締めくくった。(米田英明通信員)
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