県内スーパー最大手のサンエー(宜野湾市)の上地哲誠社長と、国内商業ビル大手のパルコ(東京)の牧山浩三社長は7日、那覇市のザ・ナハテラスで記者会見し、サンエーが浦添市西海岸に建設する県内最大級の複合型商業施設の企画・運営を行う新会社「サンエーパルコ」を、共同で設立すると発表した。都心を中心にファッションビル「PARCO」を展開するパルコは沖縄初進出となる。商業施設の開業予定は当初発表より約1年ずれ込んで2019年夏になるとした。
サンエーの浦添市西海岸計画は米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)の沿岸8・55ヘクタールの埋め立て造成地に、イオンモール沖縄ライカム(北中城村)とほぼ同等の総賃貸面積7・8ヘクタールのショッピングモールを整備する。隣地にはホテル用地も確保しており、商業施設の展開を見ながら整備を予定している。
合弁会社は12月に設立する。資本金は1千万円で、出資比率はサンエーが51%、パルコが49%。サンエー衣料部長の上地文勝氏(57)が社長に就任する。
サンエーは、パルコの運営ノウハウを導入することによる県内既存施設との差別化や入居テナントの確保を狙い、西海岸計画での協業を提案した。
パルコ側も沖縄での事業展開の足掛かりとして前向きに検討し、合弁会社設立に合意した。
会見で上地社長は「パルコの意見を取り入れながら店舗レイアウトやテナント構成を詰めていく。本土の観光客、海外観光客、地元客の三つの地域の方々が融合、交流するショッピングモールにしていく」と語った。文勝氏は「両社の持つノウハウと強みをしっかり融合させた運営にしていく」と抱負を述べた。
牧山社長は「沖縄のマーケットのポテンシャルは確実に高まっていくと判断しており、事業展開の機会を考えていた。サンエーの経験、信用力の上に、当社の持つ商業施設の企画運営力を加え、魅力あるショッピングセンターを創造していく」と述べた。