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ウェブ制作などを手がける琉球インタラクティブ(宜野湾市、臼井隆秀社長)は、トイレに設置するだけで排せつ物から病気のリスクを予測し、利用者に通知する製品「GAIA」の開発を進めている。便や尿に含まれている成分を分析し、さまざまな病気の疑いを利用者に知らせる。臼井社長は「(GAIAで)医師をサポートできるようにして、医療全体の発見につなげていきたい」と目標を掲げる。

 

GAIAは便や尿に特殊なセンサーを当てて内部に含まれている成分を計測する。得られたデータを人工知能(AI)が解析することで、罹(り)患(かん)の可能性がある病気を予測する。AIによる解析結果は利用者に送付され、内容を確認することができる。病気の疑いがある場合、医療機関での検診につなげることを目指す。

 

現在は便の中に含まれる微量のヘモグロビンを計測して大腸がんの疑いを知らせる機能のほか、便の色や形から利用者の健康状態を推察する機能を開発している。臼井社長は「大腸がんは沖縄を始め、全国でも大きな問題となっている。早期に発見することで死亡するリスクを減らしたい」と強調する。

 

同社は3年ほど前からGAIAの研究を始めており、大学や医師の協力も得ながら製品化を進めている。2019年の販売開始を目指す。

 

今後は尿に含まれる成分から糖尿病の可能性を指摘するなど、幅広い疾患を検知できるように製品の機能を高めていく。臼井社長は「多くの人が健康で長生きできて、医療費も削減できる社会を実現したい」と強調した。

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