ガレーのチョコレートを日本で販売する代理店契約で基本合意したGRIの糸数剛一社長(右)とガレーインターナショナルのジャン・ガレー氏=8月28日、ベルギーのガレーカフェ(GRI提供)
沖縄県内流通大手のリウボウが共同出資で設立した新会社のGRI(那覇市、糸数剛一社長)が、ベルギーの高級チョコレートブランド「Galler(ガレー)」の日本販売代理店に決まり、10月からガレーブランド商品の全国販売を始める。国内百貨店のバレンタイン催事などに向けて商品を卸していくほか、国内主要都市での直営店やガレーカフェの運営を進める。リウボウグループでは初めて全国市場での販売事業となる。
ガレーは、ショコラティエのジャン・ガレー氏が1976年にベルギーのリエージュで創業し、ベルギー王室御用達のチョコレートブランドに認定されている。人工保存料を一切使用せず、カカオバターや天然バニラなど原材料にこだわる。口紅のようなスタイリッシュな包装デザインでも人気があり、世界約50カ国で展開している。
糸数社長は8月下旬にベルギーのガレーインターナショナルを訪れてガレー氏と面談し、5年間の日本代理店契約について基本合意を交わした。ガレーの日本国内での売上高は現在約3億円だが、GRIは初年度に6億円、5年後に30億円の計画を立てている。
糸数社長は「商品作りへの強いこだわりに共感し、伸びしろが大きい日本市場での販売展開を担っていく。リウボウが持つ国内百貨店とのネットワークを生かして国内販路を広げ、将来的にはアジアを中心とした海外進出も見据えていく」と語った。
GRIはガレー製品の国内販売を担うため、リウボウが60%、ココスアイランドオキナワ(那覇市)の洲鎌一馬代表が30%を出資するなどし、7月に設立した。デパートリウボウを運営するリウボウインダストリー社長の糸数氏がGRI社長に就任した。
昨年12月に大阪の会社からガレーの販売権を取得していたココス社は、4月に博多大丸福岡天神店に直営1号店を開店している。リウボウとの協力により全国への販路拡大を目指す。GRIは東京、大阪を拠点に百貨店やスーパーなどへの営業活動を始めるほか、年度内に大阪や北海道などにも直営店出店を計画する。