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閉館間近の沖縄国際平和研究所を訪れ、写真に見入る小坂弓絵さん=28日、那覇市西

 

沖縄戦を中心とした写真を展示する那覇市西の「沖縄国際平和研究所」が、30日に幕を下ろす。理事長を務めていた大田昌秀元知事が6月に92歳で亡くなり、閉館が決まった後、訪れる人が徐々に増えた。貴重な写真を見られる場所がなくなることに、惜しむ声が上がっている。

 

「1階の沖縄戦の写真は、ほとんどが米軍の撮影です」。28日、スタッフの藤澤英明さん(53)が来館者に説明した。現在の場所で公開するようになったのは2012年3月。展示数は約1700点になる。オープン直後は、膨大な写真が説明もなく並べられていたが、藤澤さんは大田さんと相談し、整理して説明を付けた。沖縄戦体験者が訪れることもあり「こちらも勉強になった」と振り返る。

 

来館者は、近年は1日10人未満の時もあった。閉館が迫った28日は、午前中からさまざまな年代が足を運んだ。1歳の長女凜(りん)ちゃんを抱いて展示に見入っていた八重瀬町の小坂弓絵さん(31)は「これほどの写真が一度に見られる場所は貴重。もったいない」と残念がる。藤澤さんは「残り少ないが、できるだけ多くの方に見てもらえたらうれしい」と呼び掛けている。

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