支持者らと握手をする玉城デニー新知事=3日午後、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前 画像を見る

 

9月30日の沖縄県知事選で初当選した玉城デニー氏(58)=本名・玉城康裕氏=が4日、知事に就任する。1972年の沖縄の日本復帰後8人目の知事となる。8月8日に翁長雄志氏が知事在任中に死去して以降、知事の欠けた状態が続いていた県政運営の空白が57日ぶりに解消する。県政の最大課題である米軍普天間飛行場の返還・移設問題で、玉城氏は名護市辺野古の新基地建設阻止の公約を翁長県政から受け継ぎ、埋め立て工事を進めようとする日米両政府に計画の見直しを訴えていく。

 

歴代県政が目標としてきた自立型経済の構築を巡っては、玉城氏の任期中に復帰から半世紀の節目を迎えることになり、復帰50年以降の新たな沖縄振興計画の策定を手掛ける。また選挙戦で掲げた「誰一人取り残さない社会」に向けた取り組みなど、多様性を尊重する県政として独自のカラーも打ち出していく。

 

就任を前にした玉城氏は3日午後、新基地建設工事に反対する市民らが座り込みを続ける名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前を知事選後初めて訪れた。市民らを前に「知事選で示された辺野古に新基地は造らせないという民意に、今こそアメリカも日本政府も向き合うよう呼び掛ける」と述べ、新基地建設阻止の決意を新たにした。

 

玉城氏は4日午前10時15分に県庁に初登庁し、県選挙管理委員会から当選証書の交付を受け、新知事に就任する。任期は2022年9月29日までの4年間。

 

午後1時45分から就任記者会見に臨み、会見後、県庁1階県民ホールで行う就任式で職員に訓示する。台風25号の接近に伴う県災害対策本部会議の設置も予定されており、就任後の初仕事となる。週明けには9日午後2時から那覇市の県立武道館で開く翁長氏の県民葬の実行委員長を務め、16日開会予定の県議会10月定例会本会議で県政運営方針の所信を述べる。

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