ユインチホテル南城のアレルギー対応料理を食べる子ども(OTS提供) 画像を見る

 

沖縄ツーリスト(OTS、東良和会長)は、食物アレルギー対応の個人型旅行「安心フリープラン」を提供している。食物アレルギーに対応したホテル3カ所、飲食施設3カ所から選ぶことができ、各施設の料理は一般社団法人のアレルギー対応沖縄サポートデスク(南風原町)と共同開発した。これまでは修学旅行など団体向けの企画のみだったが、アレルギーを持つ旅行者の選択肢を増やそうと、個人型旅行でも定番化を目指す。

 

プランは航空券と宿泊に朝と夜の2食付きで、昼食は観光ルートに応じて好きな施設を選択する。旅行社によるこのようなプランは県内ではまだ少ないという。

 

各施設の料理は、アレルギーを引き起こす原因となる主要10品目が不使用のため、食物アレルギー疾患者の95%に対応できる。おきなわポークビレッジ(読谷村)では、アレルギーフリーの焼き肉のタレを使い、新品の網でアレルギーの原因物質が残っていないかを気にすることなくバーベキューも楽しめる。

 

これらの施設以外にも20施設以上が共同開発を終えており、今後選択肢に追加していく。緊急時には、宿泊施設近くの病院に搬送できる体制も整えている。

 

OTSでは夏の旅行シーズンに向けてPRに力を入れており、写真共有アプリ「インスタグラム」のフォロワー数が12万人を超えるアレルギーナビゲーターの細川真奈さんが、イメージキャラクターを務めている。細川さんはプランに組まれていないアレルギー対応のカフェをSNSで紹介するなど、沖縄を訪れる旅行者の選択肢を増やしている。OTSサービス経営研究所の栩野(とちの)浩社長(アレルギー対応沖縄サポートデスク理事)は「アレルギーの人も、いつでも家族単位で旅行できる環境にしたい」と話した。

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