新型コロナウイルス感染拡大防止のため、無観客で実施された今年の高校野球沖縄県春季大会 画像を見る

 

7月に無観客で開催される沖縄県独自の高校野球大会「2020県夏季大会」について保護者への観戦規制の緩和を求め、県内約60校の父母会が署名活動を始めた。6月に入ってからの開始で、8日現在で既に150人以上の署名が集まった。発起人らは観戦時の新型コロナウイルス対策ガイドラインも独自に策定。県高野連に負担をかけないよう協力して大会を盛り上げたいとしている。

 

考えを早めに伝えようと興南の仲村明・保護者会長らが8日、県高野連の岩﨑勝久会長を訪ね、請願書を手渡した。岩﨑会長は本紙取材に「思いは受け取った。開幕まで1カ月あるので、理事会で議論して検討したい」と話した。

 

大会開催に仲村さんは「活躍できる機会を設けてもらい高野連には感謝しかない」と強調し、無観客の判断にも一定の理解を示す。ただ、今夏で競技を終える選手や県外への進学を目指す選手もおり、保護者には最後の試合を見たいとの思いが強いという。

 

無観客での開催決定の直後、保護者会長らが連絡を取り合い、署名を開始。無料通信アプリ「LINE」(ライン)を使うなどして保護者間で署名活動を続けている。保護者や親族らから集め、週明けにも高野連に再び届ける予定だ。仲村さんは「高野連と協力しあって大会成功を実現させたい」と語る。

 

請願書では「新型コロナに負けない状況を作ることも大切」と訴え、観戦時の統一ガイドラインも併記。(1)応援時の間隔の確保(2)大声での声援禁止(3)マスク着用義務(4)観戦者名簿の提出(5)いすのアルコール消毒―などを「各校父母会の責任で管理徹底する」と記した。

【関連画像】

関連カテゴリー: