琉球大学と長崎大学は6日、沖縄本島地方で5日に観測された「煙霧」についての観測結果を発表し、小笠原諸島にある西之島の火山活動が影響している可能性が高いことを指摘した。大気汚染物質として知られる微小粒子状物質のPM2・5が環境基準を超え、高濃度で観測されていることから、ぜんそくなどの既往症がある人々への注意も呼び掛けた。
琉球大理学部の山田広幸准教授らは、琉球大内にある計数器で大気中の粒子を捕集し、共同観測研究をしている長崎大と解析した。その結果、火山灰と、火山ガスが水蒸気などと反応してできる二次生成粒子の両方がPM2.5の濃度増加に影響していることが判明した。今後、捕集した粒子の分析を進めるという。
西之島の火山活動は活発な状態が続いていることから、今後も気象条件によっては高濃度のPM2・5が到達する可能性があるという。
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