【沖縄・うるま】沖縄市池原にある大湾畜産の牛舎でこのほど、四つ子の子牛が生まれた。管理する大湾守一さん(42)=うるま市栄野比=によると、四つ子誕生は極めてまれで、さらに母子ともに健康な状態も珍しいという。牛の世話に関わって20年という大湾さんは「牛は1回の出産で1頭ずつ生まれることがほとんどだ。四つ子の誕生は聞いたことがなく、びっくりしている」と驚きを隠せない。
四つ子を産んだのは黒毛和牛の「れい」、10歳。今年2月ごろ、妊娠鑑定でエコー検査をした際、4頭の妊娠が判明した。双子以上になると、死産となる可能性が高くなり、母胎への負担も大きくなる。獣医師も心配していた。
11月1日午前7時半ごろ、陣痛が始まった。時間がたってもなかなか産まれず、獣医師を呼んだ。牛舎には大湾さんの家族や獣医師が集まり、れいの出産に立ち会った。連携し、1頭ずつ引っ張り出した。午後2時ごろ、4頭の出産を終えた。3頭が雌、1頭が雄だ。
出産後、れいは食欲も徐々に戻り今では元気な様子を見せている。四つ子もすくすくと育ち、ミルクをおいしそうに飲む。大湾さんは「新型コロナウイルス感染症の暗いニュースが多い中、うれしい出来事だ。これからも健康に育ってほしい」とうれしそうだった。
(砂川博範)
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