「Go To トラベル」の一時停止で予約客からの問い合わせに追われる職員ら=15日、那覇市古波蔵の中央ツーリスト本店 画像を見る

菅義偉首相が観光支援事業「GoToトラベル」を28日から来年1月11日まで、全国で停止すると発表したことを受け、発表から一夜明けた15日、県内の宿泊施設には予約のキャンセルや問い合わせが相次ぎ、従業員らが電話対応などに追われた。この日だけで100件以上のキャンセルが出たリゾートホテルもあった。政府の突然の停止決定による混乱に、県内観光業界には先行きを案じる声が広がっている。

 

那覇市内のシティーホテルは15日午前からキャンセルの電話が相次ぎ、年末年始の客室稼働率が2割近く落ち込んだ。通常よりも客室単価を高く設定していたため、打撃は大きい。

 

ホテルの総支配人は「急な発表で手の打ちようがない。今更、単価を下げたところでお客は来ない。もう少し早く発表してくれれば、客室単価の設定などで戦略を考えられた」と困惑した様子で語った。

 

旅行業の中央ツーリスト(那覇市)は年末年始に合わせ、「GoToトラベル」と「おきなわ彩発見バスツアー促進事業」を組み合わせて、割安な県内旅行商品を売り出している最中だった。

 

Go To停止を受け、出発日の変更やキャンセルを申し出る電話に従業員総出で対応した。

 

平瀬早透全店統括企画部長は「ただでさえ繁忙期なのに、事業停止も報道で知った。GoTo事務局から、どう対応するかの指示もきちんと降りていない」と述べた。

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