米軍関係者とのトラブルに特化した相談窓口「ソリューションセンターあゆむ」=北谷町役場内1階 画像を見る

【北谷】2019年4月に北谷町桑江で発生した米兵による女性殺害事件を受け、沖縄県は、米軍人・軍属との家庭問題や交際トラブルを抱えた女性の相談窓口「ソリューションセンター あゆむ」を5日に北谷町役場内に開設した。米軍関係者とのトラブルに特化した公的機関の相談窓口開設は初めて。

 

19年の事件では在沖米海兵隊所属の男性海軍兵が一時期交際していた北谷町の女性を殺害、自殺した。日米の捜査機関はトラブルを把握していたが事件を防げなかった。事件後は、米軍人とのトラブルの相談や解決につなぐ公的機関の窓口設置を求める声が上がっていた。

 

窓口は在沖米軍関係者とのトラブルを抱える県内在住者が対象。支援員は2人体制で(1)結婚や離婚、交際トラブル(2)子の認知(3)養育費(4)ドメスティックバイオレンス―などの相談を受け付ける。女性に付き添い、米軍側の当事者との話し合いや、米軍窓口への問い合わせ、相談者の代理で面談もする。

 

予算は2020年度が900万円、21年度は1000万円の見込み。ひとり親を支援する県母子寡婦福祉連合会(県母連)が県からの委託を受け運営している。ただ、米軍側の支援窓口との連携体制は整っておらず、国際司法や基地内事情にも精通していることが求められるため、県内で国際家事相談支援を長年手掛けている「ウーマンズプライド」のスミス美咲代表が全面的に支援する。

 

相談は事前予約を呼び掛けている。平日午前9時~午後5時。
(新垣若菜)

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