本島北部とみられる沿岸部を海兵隊員をロープでつり下げて飛行するUH1Y多用途ヘリ=19日(第3海兵遠征軍ツイッターアカウントより) 画像を見る

【北部】在沖米海兵隊が本島北部での訓練状況について、短文投稿サイト「ツイッター」に相次いで公開している。ヘリコプターからの狙撃、人員のつり下げをしている様子を動画や写真で紹介し、「練度の向上につながる」などと強調する。ツイッター上の反応では過去の米軍事故などに触れて反発する声や、逆に訓練を支持する肯定的な声があった。

 

第3海兵遠征軍は22日、UH1Y多用途ヘリを使った人員のつり下げ訓練の様子を投稿した。写真には米兵数人をつり下げたヘリが、本島北部とみられる沿岸部を飛行する様子が写る。武装偵察部隊を米軍北部訓練場(東村、国頭村)からキャンプ・シュワブ(名護市、宜野座村)へ輸送した。両基地は直線距離で20キロ以上離れている。

 

在沖米海兵隊は取材に、訓練を19日に実施したと明かし「発着場を利用できない場所での迅速な隊員の投入、回収のため」「人口密集地を避け、承認された経路を飛行した」と説明した。

 

第1海兵航空団は21日、キャンプ・ハンセン(金武町など)上空でUH1Y多用途ヘリからの狙撃訓練の動画を公開した。狙撃兵がヘリの機体側面ドアを開け、射撃している。沖縄の日本復帰時に在沖米軍基地使用条件を日米間で定めた「5・15メモ」では、同基地弾着区域でヘリなどからの空対地射撃は認められている。

 

同航空団は7日、中部の民間地上空でヘリのドアから機外に機関銃を突き出した写真を投稿した。この投稿には批判のコメントが相次ぎ、同部隊は「不適切」として削除した。今回の投稿に対してもツイッター上では「大切な島に弾丸を撃ち込むな」「沖縄への配慮がない」などの声があった。

 

リムピース編集長の頼和太郎氏は訓練の様子をインターネットで公開した意図を「テロ組織への警告や、米軍が想定している『(民主体制でない国の人など)困っている人たち』へのPRなどが考えられる」と分析した。

(塚崎昇平)

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