「スケートの話は家ではいっさいしません。もし、私が娘たちに何か言っても聞いてくれませんから(笑)」

 

そう語るのは、ソチ五輪、スピードスケート女子1500mとチームパシュート(団体追い抜き)に出場する高木菜那(21)の父・愛徳さん。菜那の2歳年下の妹は、前回のバンクーバー五輪・チームパシュートで銀メダルを獲得した美帆(19)。当時、中学生だった彼女の五輪出場は大きな話題となった。

 

今回、姉のより妹の美帆のほうが代表入りは有力視されていたが、妹は成績不振で落選。ダークホースだった菜那が代表に決定した。

 

姉妹での五輪出場を逃したことに関しては「理想と現実は違いますからね。なかなか思うようにいかないのが現実です……」と言うが、身長155センチと妹より背が低く小柄な菜那が代表に選ばれたことについては、こう話す。

 

「小さな体でスケートを続けている選手たちには、少なからず夢を与えることができたと思っています。体が小さくとも、頑張ればできるんだ。何かを一生懸命やっていれば、それは必ず報われるんだということを菜那は教えてくれたと思っています」

 

昨年12月30日に実家へ帰ってきた姉妹は、31日に後援会関係者に挨拶回り。

 

「家族6人で本当に久しぶりに静かなお正月を迎えることができました。元旦には家族そろって、地元の札内神社に初詣でに出かけました。菜那にはこの神社の“肌守り”を渡そうと思っています」

 

スケートについては何も言わない父だが、唯一、菜那に対しては親として口にしていることがある。

 

「ふだんから『人に迷惑をかけるな!』とだけ言っています。真面目なスピードスケートの選手団で、菜那だけは少し浮いた存在になっているというので……」

 

2月16日の1500mが終わり、メダル獲得が期待されるチームパシュートは、その5日後の21日。愛徳さんは14日からソチ入りして応援するという。

 

「親が子供に何か求めると、子供はそれを敏感に察知します。だからいっさい口には出しません。自由に、全力で戦ってきてほしいですね。美帆の分も……」

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