ソチ五輪後、帰国した浅田真央(23)は、3月26日から始まる世界選手権に向けて調整をつづけている。が、世界選手権終了後も大忙しだ。4月3日には地元・名古屋でアイスショーに出演。その後は4月5~6日、大阪で2度目の世界選手権のエキシビションが行われるのだ。

 

「世界選手権の会場となるさいたまアリーナのほかでもエキシビションが行われるというのは、きわめて異例です。これは、真央ちゃん人気があってのことでしょう。主催の日本スケート連盟は、大阪のエキシビションのチケットがほぼ完売していることに大喜びだそうです」(フィギュア関係者)

 

また、4月3日から始まるアイスショーのツアーでは、4カ月間で約50億円の売上が見込まれているという。だが、彼女自身のギャラは1回の公演で30万円前後、予定の40公演でも約1千200万円にしかならない。ちなみに荒川静香(32)のショーでの出演料は、100万~150万円と浅田の数倍にもなる。

 

「まだアマチュア扱いで、スケート連盟の管理下にある浅田選手は、ギャラを抑えられてしまうのです。プロに転向した荒川さんと出演料に大きな差があるのも仕方がありません。あらゆる点で、プロにならなければ儲からないのが、フィギュアの世界なんです」(前出・フィギュア関係者)

 

ソチ五輪直前、浅田のCM契約は約10社。1社当たりの契約料は3千万円前後といわれている。今後の契約更改では、さらにアップして5千万円程度になりそうだという。

 

「しかし、プロ宣言していない現状ではスケート連盟にCM収入の20%を納めなければなりません。連盟に納付して残った金額を、選手とマネジメント会社で分け合う形となります。彼女はこれまで競技大会で得た賞金も、10%を連盟に納付してきました。もし今後、競技選手としては引退して、プロに転向した場合は、連盟への納付金はすべてゼロになります」(別のフィギュア関係者)

 

浅田の去就に気が気でないのが、スケート連盟だ。もし、浅田がプロに転向すれば、連盟の収入は激減してしまう。もっと深刻なのがテレビの放映権料だ。’05年から全日本選手権と世界選手権を独占放送するフジテレビは、ここ10年で100億円を超える放映権料を連盟に納めているのだ。

 

「真央ちゃんが現役引退となれば、フジのフィギュア放送からの撤退も十分に考えられます。ソチ五輪までを契約のめどとしていたようなので、ここで彼女が引退すると契約が白紙になる可能性もあります。フジやほかの局も放送から撤退すれば、連盟は莫大な放映権料を失うことになるでしょう」(テレビ局関係者)

 

このスケート連盟の銭勘定が、浅田の「引退」を阻んでいるという。

 

「連盟としては、プロ転向をあの手この手で引き止めるでしょう。何としても現役を続行して、フィギュア人気と連盟の収益をまだまだ彼女に支えてほしいのです。それでも、浅田選手が引退を譲らなかったとしたら、連盟は4月からの1年間は競技を休むことを認める代わりに、その翌シーズン以降に復帰させる計画もあるそうです」(スケート関係者)

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