「もともと人と打ち解けるのが苦手な本田は、W杯を前にいつも以上にストイックになり、日本代表の他の選手から敬遠されている“浮いた”存在なんです。ブラジルに入ってからも、本調子ではない自分に対してフラストレーションがたまっているようで、ますます周囲の選手との距離が広がってしまったようです」(現地サッカー関係者)

 

そんな本田の様子に心を痛めているのが長友佑都(27)だ。

 

「本田にとってもミラノの盟友である長友は、代表チームの中では唯一、本当に心を許せる相手なんです。宿舎でも長友は、ミラノのチーム同士の対戦を意味する『ミラノダービーをやろう』と言って、独りになりがちな本田を連日卓球に誘い、相手をしていました」(前出・現地関係者)

 

チームが休養日となった10日、選手23人にサポートメンバー2人、通訳1人を加えたチーム全員参加の卓球大会が行われた。

 

「この大会を主催したのは本田だと報道されていますが、実は長友が彼にアドバイスしたことで開かれたのです」(別のサッカー関係者)

 

このサッカー関係者は、長友の心情をこう明かす。

 

「本田中心のチーム作りをしてきたザッケローニ監督は、本田の調子が良くても悪くても、本田と心中するつもりです。そんな彼がチームの中で孤立しては、チーム全体が崩壊する。危機感を感じた長友は、本田主催のイベントを勧め結束を固めようとしたのです。実際、これを機にチームの雰囲気が変わり一体感が生まれました。負けず嫌いの本田が2回戦で敗退しても満足げだったのは、チームに溶け込めたことを実感したからでしょうね」

 

長友が一肌脱いで、まとまったザックジャパン。決勝トーナメント進出に向けて、闘いは続く――。

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