羽生結弦 4回転半成功への布石?北京五輪に沈黙貫き続けるワケ
画像を見る 宿敵ネイサン・チェン(写真:アフロ/森田直樹)

 

■4回転半成功が3連覇へつながれば…

 

北京で勝てば五輪3連覇。世間が期待をかけるなかで、五輪への熱を語らぬ羽生の真意は……。

 

長年、羽生の取材を続け、10月26日に『羽生結弦 未来をつくる』(集英社)を出版したスポーツライターの折山淑美さんは、こう見る。

 

「4回転半を成功させることが最重要なんでしょう。平昌五輪までで取るものは取ったから、北京五輪は絶対勝ちたいという意識よりも、4回転半を成功させることで五輪3連覇へつながれば、というイメージなのだと思います」

 

小学2年まで羽生を指導し、家族とも交流のあるフィギュアコーチの山田真実さんにも話を聞くと、

 

「私も前は『五輪で優勝してほしい』と思っていたけれど、もうやりたいようにやってほしいですね。結弦は新しいことに挑むのが大好きだから、誰が何を言っても4回転半をやるんじゃないでしょうか」

 

一方でフィギュアスケート評論家の佐野稔さんは次のような見方。

 

「五輪について語らないのは、プレッシャーで自分の首を絞めたくないからではないでしょうか。要は、雑音に惑わされたくないのでしょう。ネイサン選手に勝ちたいという気持ちもあるでしょうし、言葉にはせずとも五輪3連覇を虎視眈々と狙っているのではないかと思います」

 

雑音を遮断して目下、悲願の4回転半に集中している羽生。

 

「集中して取り組んできたことで、最近になって4回転半成功の道筋が見えてきたようです」(テレビ局フィギュア報道担当)

 

残り100日で新境地に到達した羽生が、北京で栄光をつかむことを期待したい。

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