カーリング女子銀に導いた“5人目”石崎琴美のレジェンド分析力…語っていたロコ2大長所
画像を見る 「琴美ちゃんにメダルを!」は、チームの合い言葉になっていたという(写真:JMPA代表撮影)

 

■ロコ・ソラーレの長所とは…石崎選手、北京五輪半年前の“予言”

 

彼女の分析力が如実に表れているのは、試合前の“予言”インタビューでも明らかになっていた。昨年8月29日、所属する松田整形外科記念病院のHP上のインタビューでロコ・ソラーレの長所について、石崎選手はこう断言している。

 

《ロコ・ソラーレの特徴としては、“曲がるアイス”に強いんです。世界基準のアイスは、屋内アリーナで2週間程度かけて熟練のアイスメーカーが作るんです。するとストーンの変化量の多い“曲がる”アイスができるんです。でも国内では曲がりづらいんです。すると、ショットや作戦の幅が少なくなり、勝ち着ることが難しくなるんです。(略)だから今回も、曲がるアイスかそうじゃないかが、ひとつのポイントです。もちろん練習はしてきているのでアイスに合わせていきたいと思います》

 

前出のスポーツライターは言う。

 

「転機となった中国戦で、その“曲がるアイス”を最大限生かしていました。中国は予選落ちはしましたが、スウェーデン、カナダ、韓国を破っています。スウェーデンは銅メダルを獲りましたし、カナダ、韓国は中国戦の敗退が結果的に予選落ちとなったわけですから、運命の試合となったわけです」

 

さらに石崎選手は、ロコ・ソラーレのもう一つの長所を分析している。

 

《聞き手:曲がるアイスに強いってことは、世界にも通用するってことですよね。先攻後攻を決めるLSD(ラストストーンドロー より中心に近い方が勝ち)も強いってことですよね?》

 

《石崎:はい、強いです。道銀クラシックでも、全チームでナンバーワンでした。アイスを読むのは早いチームです。ということは他のチームの調整具合も判断できるということなんです。またこのショットの平均値が小さいほど(中心にストーンがどれだけ寄るかの距離が小さいほど)たとえば、勝敗が同じだった場合、順位が上になったりもします》

 

「まさにこのLSDの9.44cmの差で、カナダを上回り予選通過ができたのです。石崎選手のこうした見事な分析力が、他の4人の若いメンバーに絶対的な安心感を与えていたのです」(前出・スポーツライター)

 

レジェンド級の分析力を見せた石崎選手。メダル授与式では最後に藤沢選手から銀メダルがかけられた。「琴美ちゃんにメダルを!」は、チームの合い言葉になっていたという。ロコ・ソラーレの5人、感動をありがとう!

出典元:

WEB女性自身

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