九州場所で優勝した阿炎(写真:時事通信) 画像を見る

大相撲九州場所で、優勝を果たした阿炎(あび・28)。28年ぶりの三つどもえの決定戦を制しての初優勝が話題を集めたが、阿炎といえば一時期は「角界一のヤンチャ力士」とも報じられていた。

 

「19年には悪ふざけで、仲のいい力士の口を粘着テープでふさいで腕や足を縛った動画をインスタグラムに投稿し、相撲協会から厳重注意を受けました。その後、SNSに関する研修を受けたのですが、『寝てたし、何も聞いてねえし』と、発言したことが問題視されたのです。

 

さらに20年7月にコロナ禍のなかキャバクラに通っていたことが発覚しました。相撲協会の感染対策ガイドラインに違反したことにより、3場所の出場停止処分を受けたのです。これはかなり重い処分で、阿炎は協会に引退届を提出したほどです」(スポーツ紙記者)

 

阿炎は20年6月に結婚し、7月に長女が誕生したばかり。まさに“天国から地獄”といった状況だった。阿炎の母・早苗さんは本誌にこう語った。

 

「あのときのことを思い出すと胸が張り裂けそうです。大相撲ファンの方々にも、赤ちゃんを産んだばかりのお嫁さんにも、あちらの親御さんにも合わせる顔がありませんでした。息子が引退しか考えられなくなったときに、『そんなことでは責任はとれない』と、親方は諭してくださったのです。親方がいなかったら息子はどうなっていたことか……」

 

錣山親方が相撲協会に謝罪したことで、引退届は受理されなかったが、阿炎は親方のもとに住み込んで一から出直すことに。

 

「本当にお嫁さんには申し訳ないことをしました。赤ちゃんが生まれたばかりなのに、父親は家からいなくなってしまったわけですし、相撲を続けることができるかどうかもわかりませんでした」

 

出場停止処分が解け、昨年の春場所から復帰し、番付を上げていった。

 

「試練の2年間でしたが、この2年間がなかったら優勝はなかったと思います。大雑把なヤンチャものでしたが、親方のおかげで試練を乗り越えることもできました。この8月には次女が誕生しましたので、父親の自覚が強まったことも成長につながったのかもしれません」

出典元:

WEB女性自身

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