2月14日に行われたスペインサッカー1部ラ・リーガ21節で3位のレアル・ソシエダに所属する久保建英選手(21)がエスパニョールとの試合でスタメン出場。ここまでですでに18試合に出場し、チームの中心である久保は、この試合でも躍動した。
前半23分にペナルティエリア内で、クロスのこぼれ球を拾った久保は左足を一閃。シュートがゴールに突き刺さった。さらに後半18分には右サイドからの久保がクロスを送り、これを相手DFがクリアミスし、オウンゴールを誘う。レアル・ソシエダは試合に3-2で勝利し、久保は2試合連続でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。
ラ・リーガ挑戦4シーズン目の久保。今シーズンはすでに自身の同リーグでの最多得点記録と同じ4点をあげている。
「’17年に16歳でFC東京とプロ契約を結んだ久保選手は、毎年移籍を繰り返してきました。’18年には出場機会を求めて横浜・Fマリノスへ。’19年にFC東京で主力として活躍するも、さらなる高みを求めてスペインのレアル・マドリードに移籍しました。
その後も、レアル・マドリードから期限付き移籍でマジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェなどでプレーしました。久保選手は初めてプロ契約をした’17年からの約6年で8度の移籍を経験しています。ヨーロッパ挑戦一年目となった’19~’20シーズンに所属したマジョルカでは4ゴール4アシストと奮闘しましたが、それ以降は守備力などが理由で所属チームにフィットせず、思うような結果を残せていませんでした」(サッカー関係者)
実際に久保は、’21年5月に代表合宿に際したメディア取材で、『それぞれ違った強みがあって、監督の好みもあってチーム戦術もあるので、総合的に評価されているところが他の選手にはあると思います』と、チームで求められていることと、自身の能力にズレが生じていると語っていた。
しかし’22年7月にレアル・マドリードから完全移籍し加入したレアル・ソシエダでは状況が違うようで。
「久保選手はレアル・ソシエダでツートップの一角として起用されるなど、比較的守備を免除される役割を任されています。以前、マジョルカで久保選手を指揮していたアギーレ監督は、’22年10月にレアル・ソシエダ対マジョルカの試合で久保選手と対戦した際、『守備の義務を負うことなくプレーしている』と語っていました。
またレアル・ソシエダには、お手本となるスペインのレジェンドで久保選手と同じ左利きのダビド・シルバがいることも、久保選手にとっては大きいのではないですか」
’22年9月配信のサッカーダイジェストWebのインタビューで、レアル・ソシエダに加入したばかりの久保は『もちろんチームが僕の良さを引き出してくれることも事実だ。このチームには、ボールをうまく操り、クオリティの高い選手のパフォーマンスを3倍高める土壌がある』と語っていた。
理想的な環境を見つけた久保。今後のさらなる活躍が楽しみだ。