■球団側は「シャレでしただけ」の一点ばり
そこで本誌は「株式会社中日ドラゴンズ」広報部に取材を申し入れ、「“亡命、ダメ、ゼッタイ”の真意」を尋ねた。すると、担当者はこう話した。
「今回の件はうちうちのサプライズイベントで、“100セーブおめでとう”という意味で、選手がオリジナルでプレゼントをしました。その中に、ちょっと洒落っ気でプレゼントしただけなので。それ以上でもそれ以下でもなく、何の他意もありません。
洒落で入れた、単純にそれだけですね。公式のものでも何でもないので。うちうちでサプライズでやっていたのをどこかが撮って出したんだと思うんですけど。そういうことだけなので、ライデル選手に対して特に意図もないですし。意図があるとすれば、『これからもずっと一緒に頑張っていこうね』っていうのが真意ですね」(以下、カッコ内は「株式会社中日ドラゴンズ」広報部の担当者)
では、「人権意識が欠如している」といった厳しい指摘が次々とされていることについて同社はどう考えているのだろうか?
「あくまでもサプライズ的に、お祝いとして言っているなかの洒落というか。ライデル自身もそれに対して、別に他の選手に対して不満を言ったというわけではありません。本人たちも理解していますし。プライベートのことで、サプライズでやっていることなので。公式のものではないので、公式の見解はほとんどありません」
そして、担当者は「報道に使われてしまったことで、いろんなご意見が出ていると思うんですが、いろんな捉え方をする方がいらっしゃる」といい、こう続けた。
「今後マイナスに取られるようなことは、よく考えて発信していかないと。まぁ、うちが発信したわけじゃないんですけど。よく考えて発信していかないといけないんじゃないかなと思います。これ以前もこれからも、そういう思いは当然あります」
あくまで「シャレだった」という球団側。今後はシャレの“ボーダー”を見極めることも必要そうだ。