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米大リーグ・ドジャースに移籍した山本由伸選手(25)を応援しに行こう――。岡山県備前市は2月14日、市内の子供を対象とした現地観戦ツアーを実施すると発表した。

 

中学生を中心に約200名の子供を募集し、本拠地ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで観戦するというツアー。1人あたり30万円の旅費を市が助成し、24年度の一般会計当初予算で約6700万円が計上された。

 

なお保護者が同行する場合、旅費は全額自己負担に。現地観戦ツアーは夏休みに実施する予定で、ツアーの運営は民間会社に委託するという。

 

山本選手の他に、昨季首位打者のオリックス・頓宮裕真選手(27)や中日ドラゴンズ・福島章太選手(21)などのアスリートを輩出する備前市。市民を対象に頓宮選手を応援する無料ツアーも実施しており、スポーツ振興に力を入れていることが伺える。

 

ネットでは、《子供たちに夢を与えられます》《これは嬉しいやろうね!》と歓迎する声が。しかし物価高で多くの国民が苦しい生活を強いられていることもあり、渡米までするツアーには異論を呈する声も目立っている。

 

税金の使い方としては、いかがなものか。平等性に欠けると思う》
《ちょっとやりすぎな感じします。その税金もっと他の事に使った方がいいんでは》
《コレは違う、結局は低所得家庭には、助成金出したところで、生活大変なのに無理、裕福な家庭の子に限定されると思う》

 

賛否が巻き起こるツアー企画だが、市はこうした声をどのように受け止めているだろうか? そこで本誌は、備前市役所・スポーツ振興課に取材を申し込んだ(以下、カッコ内は担当者)。

 

まずツアーに参加する子供の抽選方法について問うと、担当者は「現時点で決定したものはございません」と回答。

 

ツアーには約6700万円が拠出されるが、財源は「まちづくり応援基金です。ふるさと納税などの財源で対応することになります」と説明。市からは旅費として30万円が助成されるが、旅費の総額は「30万円を超えると想定しております」とのことだった。

 

つまり旅費の不足分は、保護者が賄うことになる。だが各家庭の経済状況は様々で、余裕のある家庭もあれば、そうでない家庭もあるだろう。そうなると、不平等感が生じることは否めない。

 

このことにも見解を求めると、「市として今の時点でお答えできる見解はございません。おそらく議会などで市長が回答することになるかと思います。ただ、様々なご意見を頂いているので、そちらも加味して検討していきたいと思います」とのこと。

 

また一部ネット上で「税金の使い道が不適切」との指摘があったことには、「様々な予算案を上げるなかで、今回、山本選手を応援するということで予算案を上げさせていただきました。山本選手の応援を通じて市をアピールするという予算でございます」との回答に留まった。

 

ネット上の厳しい声は担当者にも届いているようで、実際に市民からも意見が寄せられているという。

 

「メールや電話での問い合わせが届いています。ネットニュースのコメントに書かれているようなご意見が大半で、『財政的にこのツアーに使うお金があるのか』『行けない子がいる場合はどうするんだ』といった声が寄せられています」

 

吉村武司市長(77)は記者会見で「子どもたちが現地へ応援に行けるチャンスをつくってあげたい」と語っていたというが、浮き彫りになった問題はどのように解決するだろうか。

出典元:

WEB女性自身

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