去年、2005年以来のリーグ優勝と1985年以来の日本一を同時に成し遂げた阪神の岡田彰布監督(66)。しかし、2月23日に巨人とのオープン戦後、大敗した腹いせに帽子を叩きつけて激怒したことが波紋を広げている。
指揮官の怒りを買ったのは去年WBCにも選ばれて登板しながら、昨シーズンはさっぱりだった守護神・湯浅京己投手(24)。故障の影響が響いて1軍では15試合の登板に止まったが、オリックスとの日本シリーズで劇的な起用でカムバック。ところが先のオープン戦では3連打を浴びて2失点KOされた。
「岡田監督の怒りは相当なもので、湯浅の話が出た途端に『明日から2軍やんか! そんなん無理やんか。いろんな面でもう1回やり直さんとあかんのとちゃうの。去年よりも悪いやんか、おーん』と堰を切ったようにまくし立てました。挙句には阿部慎之助新監督になった巨人の印象を聞かれて『こんなん、選手知らんやんか。今日の1試合だけでなんで総括せんとあかんの、おーん』と怒り心頭。最後に被っていた帽子を叩きつけて、球場を去っていきました」(スポーツ紙野球デスク)
裏表のない岡田監督は、前回の監督時は、このように感情を表に出すことは日常茶飯事だったという。球団OBはこう言う。
「年を取ってだいぶ丸くなったで。怒ったら疲れるみたいやし、後輩のオレらにも優しくなったけどな……」
久々の“岡田劇場”となったわけだが、その後、番記者たちの様子がどうもおかしいという。球界関係者が証言する。
「明らかに怒っていたので、本来なら面白おかしく書きたいところ。だけど、去年日本一になったことで番記者は誰も岡田監督に逆らえなくなってしまった。もし書いて岡田監督の逆鱗に触れたら最後、出入り禁止にされかねない。帽子を叩きつけたことは事実やけど、記載を控えた媒体もあったわ。まあ世に言う忖度ってところやわ」
ネットニュースの速報で知った某選手もドン引きしていたようだ。「あれは間接的な“パワハラ”でしょう。令和の時代にあれをやれば波風が立ってしまうのに、誰も止められないのはもっと駄目でしょう」と困惑しているという。流行りのドラマ『不適切にもほどがある』のように、世代間ギャップが存在していることを名将・岡田監督はどこまで“適切”に把握しているのか――。