大谷翔平を渋沢栄一の玄孫も「教えを体現」と絶賛!不動心キープにあった愛読書『論語と算盤』の教訓
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■《多くの人に多くの幸福を与えよう》

 

「栗山さんの6年前の著書『育てる力』で最も印象に残ったのは《一流は金銭感覚も一流である》という渋沢に通じる言葉です。これは大谷選手の考え方にも影響を与えていて、日本全国の小学校にグラブをプレゼントした行動はまさにそれだと思うのです。

 

渋沢栄一はお金の使い方について“よい人が使えばいいお金になる”と言っています。 具体的に言うと《真に理財に長じる人はよく集むると同時によく散ずるようでなくてはならぬ》。真のお金持ちは自分だけではなく、世間のためにお金をどんどん使うことが肝要という考えです」

 

もともと大谷のファンだと話す渋澤さんに、最近の大谷の言動から浮かぶ、渋沢の名言を挙げてもらった。

 

「《慣れることに慣れるな》《心を常に楽しもう》は、常にワクワクした新鮮な気持ちを日々持ちましょうという渋沢の信念です。常に野球が大好きで、ワクワクしながら野球に取り組む彼の姿は渋沢と共通しますね。また、昨日よりも成長するため野球に新たな発見を見つけようとする大谷選手には《毎日新しいものを探そう》と絶えず鍛錬を求める渋沢の理想が重なります。

 

そして、渋沢の言う《多くの人に多くの幸福を与えよう》は、まさに大谷選手が世界中で実現できている大スターの証明でしょう。野球で結果を出すだけでなく、結婚後は、レッドカーペットなどで真美子さんとの幸せな姿を披露することで世界の人たちに希望を与えてくれています。打たれた相手ピッチャーだけは、幸福でないかもしれませんが……(笑)」

 

まさに大谷は渋沢栄一の教えを“世界一”体現していると太鼓判を押してくれた渋澤さんに最後、大谷へのメッセージを聞いた。

 

「体を大事にして、老若男女、世界のあらゆる人に希望を与え続けてほしいと切に願います」

 

いつか大谷自身が、1万円札の顔になる日が来るかも――。

 

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