■全国の子供たちにバスケを教えたい
もともと大谷は選手が試合に出場する際の“登場曲”にもあまりこだわっていなかったそうだ。
「日本ハム時代の’15年からエンゼルス時代の’22年まで投手としては同じ登場曲を使っていました。メジャーでも同じ登場曲にした理由は『日本時代と同じルーティンにするため』でした」(前出・スポーツ紙記者)
だが、近年は定期的に登場曲を替えるようになったという。
「大谷選手がさまざまな曲に興味を持ち始めたのは、真美子さんの影響が大きいようです。
洋楽や邦楽問わず、元気になれる曲を集めてプレイリストにして大谷選手に渡していると聞いています。真美子さんの愛情あふれる“応援ソング”なのでしょう」(前出・知人)
さらに真美子夫人は大谷の味覚や聴覚以外にも癒しを与えたいと考えているという。彼女は韓国での開幕シリーズ第2戦後、ドジャース所属選手の夫人たちが集まる「ドジャース夫人会」に参加している。
「“夫人会”はチームの応援や懇親の食事会をはじめとして、定期的にボランティアやチャリティイベントの企画・実行などさまざまな活動を行っていく組織です。今後、真美子さんも積極的に参加していく意向ですが、その中でも彼女には強くやりたいことがあるといいます」(前出・在米ジャーナリスト)
それは、地域の子供たちが参加するチャリティイベントに関わることだという。
「真美子さんはかねて“将来的には全国の子供たちにバスケットボールを教えることが夢”と話していました。彼女は中学生から本格的にバスケを始めました。当時、教わった先生方は結果が出なくても決して怒ることなく、バスケの“楽しさ”を教えてくれたそうです。プロに転向後、引退するまでずっと続けられたのも、そうした優しい恩師が身近にいたおかげだと言っていました。
実際、彼女は実業団時代に普及活動の一環として、集まった子供たちにバスケを教える機会が何度かありました。そうした経験を生かしながら、全米の子供たちにもバスケの楽しさを伝えたいのだと思います。そしてバスケが趣味の大谷選手が、子供たちと一緒にプレーする機会を作れれば、最高の気分転換になるのではないかと考えているようです」(前出の知人)
昨年11月、日本国内の小学校に約6万個のグラブを寄贈した大谷。ここにも真美子さんの影響があったのではないかという。
「これまで大谷選手も野球の普及活動に貢献していましたが、改めて真美子さんの考えを聞いて“スポーツは楽しむもの”と共感したようなのです。大谷選手も“野球少年”の心に戻れたことでしょう」(前出・スポーツ紙記者)
“真美子セラピー”は、大谷の心にあいた大きな穴を埋められる唯一にして最大の治療法だった――。