■大谷の祖父は愛娘が誕生する前に他界
前出の在米ジャーナリストによれば、大谷がWBC出場を誰よりも早く明言したのには、家族の事情があったのではないかという。
「現地の関係者から聞いたところでは、大谷夫妻はまだ真美子さんの祖父母には娘さんの顔を直接見せられていないそうなのです。というのも真美子さんの祖父母は年齢的にも日米の往復移動は体に負担がかかるため、LAでひ孫に対面することは難しいと聞きました。
WBCの1次予選は東京ドームでおこなわれます。大谷選手は“せめて妻の祖父には娘を会わせたい”という思いが強いというのです。大谷選手は幼少期のころは“おじいちゃん子”でした。しかし自分の祖父には娘を会わせることができませんでしたから……」
本誌で’23年5月に報じたように、大谷の母方の祖父はエンゼルス入団の時期に亡くなっている。大谷の母・加代子さんの『文藝春秋』’14年11月号のインタビューによれば、“長身の父は抜群の運動神経を持ち《中学時代は野球部でエース兼四番》で、翔平の心身に大きく影響を与えた”という。自慢を恥とし、謙虚だったという祖父の告別式に参列した大谷は憔悴していたそうだ。
また大谷の父方の祖父も’20年春に他界。彼も幼少期の大谷のキャッチボールの相手をしてくれていたという。
「大谷選手はWBCの1次予選で帰国した際には、大谷家と田中家の家族や親族を一堂に呼び寄せ、改めて娘さんを紹介したいと考えているのではないでしょうか。4世代が集結することになります」(前出・在米ジャーナリスト)
『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2025』の著者でスポーツライターの友成那智さんは言う。
「慣れない異国での長期滞在や遠征が伴うメジャーリーグに挑む日本人選手にとって、家族の存在は大きな精神的支柱です。大谷選手の場合、デコピンを含めて家族を帰国時に同伴することで“活躍できたのは家族の献身があったから”と母国のファンに伝えることにもつながります。
特にWBCなど国際大会での来日の場合、応援を兼ねた親族の集結絶好の機会といえます。そして“家族一丸”となって戦うことで将来の世代への影響も大きいと思います。家族帯同で堂々と帰国するスター選手の姿は、将来メジャーリーグを目指す子供たちにとって、家族を大切にしながら世界で活躍できるという希望を提示することにもなるのです。
ストイックに野球に打ち込む姿だけでなく、家族を大切にする一面を見せることで、大谷選手の人間的な魅力がさらに数多くの人々に伝わり、新しいスーパースター像を築くことにつながるとも思います」
前出の在米ジャーナリストもこう語る。
「大谷選手は来季に向け’26年1月中旬から、北米のトレーニング施設で始動すると聞きました。娘さんは長距離移動にはまだ慣れていないでしょうから、ハワイでの休暇はある意味、来日の“予行演習”なのかもしれませんね」
両家大集結の声援を受け、大谷が侍ジャパンを連覇に導くはずだ。
