(写真・神奈川新聞社)
点滴連続殺人事件が発生した横浜市神奈川区の大口病院が、年内をめどに入院病棟を閉鎖する方針であることが29日、分かった。病院は9月に男性患者2人が死亡した事件発覚後から入院患者の受け入れを見送っていた。同病院の担当弁護士によると、県警などから職員の増員を求められる中、人員確保が財政的に難しいことなどが背景にあるという。今後は、受診歴のある外来患者のみ受け付ける。
弁護士によると、病院は今後入院患者の転院の手続きを進めるといい、「新たな入院患者がいない状況で事業として成り立たない」としている。すでに病院スタッフにも説明したとみられる。
一方、市は先週、病院から「入院患者をゼロにしたい」といった説明を電話で受けた。市は「まずは入院患者をどう安全に転院させるかが先。責任を持って対応してほしい」と答えたという。市は「具体的な話は来ていない。詳しい内容を確認したい」としている。
病院は市が10月に行った臨時検査の指導を踏まえ、今月18日に警備員の増員や看護体制の強化といった改善内容を報告している。
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