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(写真・神奈川新聞社)

 

東京MXテレビが沖縄の米軍基地建設反対運動を巡って虚偽の内容を放送した問題で、東京新聞は2日付朝刊に番組の司会を長谷川幸洋論説副主幹が務めていたことを踏まえ、「責任と反省を深く感じています」とする謝罪記事を掲載した。

 

1月2日放送のニューストーク番組「ニュース女子」について、深田実論説主幹名で「事実に基づかない論評が含まれており到底同意できるものではありません」とした上で「残念なのは、そのことが偏見を助長して沖縄の人々の心情、立場をより深く傷つけ、また基地問題が歪(ゆが)められて伝えられ皆で真摯(しんし)に議論する機会が失われかねない」と責任に言及。「副主幹が出演していたことについては重く受け止め、対処します」と記した。同紙には250件を超える抗議が寄せられたという。

 

東京都千代田区のMXテレビ本社前ではこの日、基地反対運動の参加者を「テロリスト」「日当をもらっている」などと伝えた番組に抗議する4回目の集会が開かれた。約180人の市民有志からは、同紙の見解に「報道機関としてまっとう。MXテレビも直ちに謝罪と訂正、再発防止の表明を」「長谷川論説副主幹自身が見解を示すべきだ」「処遇が明らかになっていない」といった声が上がった。

 

集会の呼び掛け人でフリーの雑誌編集者川名真理さん(54)は「論説副主幹の肩書がデマを権威付けし、拡散する力になっている。東京新聞は肩書を外すとともに、見解が一枚岩であることを社説で示してほしい」と話した。

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