(写真・神奈川新聞社)
横浜市港南区で昨年10月、集団登校中の小学生の列に軽トラックが突っ込み、男児1人が死亡、7人が負傷した事故を受け、県警は3日から現場付近の車両の通行量を抑制する新たな交通規制をスタートさせた。一方、横浜市は現場の道路にガードレール状の柵を設置。新たな路面標示を追加するなどして車両の速度抑制につなげたい考えだ。
「直進できません。右折してください」-。3日午前7時半。規制が始まった同区大久保2丁目の交差点では、港南署員や地元町内会の防犯部員などが事故現場につながる道路に向かおうとする車両を迂回(うかい)路に誘導する呼び掛けを始めた。同署によると、「多少の渋滞はあったものの滞りなく誘導できた」(打田和秀交通課長)といい、約1カ月間は周知活動を続ける。
県警交通規制課によると、平日の午前7時半から同8時半までの間、事故現場につながる道路の一部を指定方向外は進行禁止とし、路線バス以外の車両が事故現場に進入できなくする。通勤・通学時間帯の交通量を抑制することで、歩行者の多い事故現場付近の安全を確保する狙いだ。
周知活動に参加した大久保中町内会の防犯部長(78)は「昨年のような事故を完全になくすためにも、周知を徹底していきたい」と力を込めた。
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