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(グラフ・神奈川新聞社)

 

川崎市は25日、市の人口が引き続き増え続け、2030年にピークの158万7千人に達するとの将来人口推計を発表した。市内では大規模マンション開発が相次ぎ、若い世代の流入が続くため、ピーク人口は3年前に推計した152万2千人から6万5千人ほど上方修正した。

 

推計は17年度中に策定する市総合計画第2期実施計画を検討する上で基礎とするもの。15年国勢調査結果や大規模住宅の開発見込みを踏まえて算出した。

 

推計によると、今年4月に150万人を突破した人口は20年に153万7千人、25年に157万3千人と増え、30年にはピークの158万7千人を迎える。

 

出生数から死亡数を差し引いた自然増は30~35年の間に減少に転じ、転入数から転出数を差し引いた社会増は40~45年の間に減少に移行。人口のピーク年となる30年以降は、自然減が社会増を上回る形で人口減少に転じると見通している。

 

年齢3区分別の人口では、年少人口(0~14歳)が30年(20万2千人)、生産年齢人口(15~64歳)は25年(102万8千人)にピークに達すると予測。一方、65歳以上の老年人口も増え続けて20年には32万2千人に達し、総人口に占める割合は21%と超高齢社会が到来する見通しだ。

 

区別では、多摩区が最も早く20年にピークを迎え、人気の武蔵小杉駅周辺などがある中原区が最も遅く40年にピークに達する。

 

第2期実施計画は18~21年度に取り組む施策や事業を盛り込む。今年11月に素案を策定し、来年3月に正式決定する予定。今回の推計を踏まえ、保育所整備など子育て施策の拡充、鉄道の輸送力の増強など都市インフラ整備などが課題となるもようだ。

 

市企画調整課は「若い世代の増加は街に活気が生まれ、税収も期待できる。一方、全体の人口増、高齢者が確実に増えていく状況にはしっかりと対応していかなければならない」としている。

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