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(写真・神奈川新聞社)

 

任期満了に伴う神奈川県の横須賀市長選は25日投開票され、新人で前市議の上地克明氏(63)=自民、民進、公明推薦=が、現職の吉田雄人氏(41)と新人で政党役員の林伸明氏(51)=共産推薦=の2人を破って初当選を果たした。上地氏は地元選出で全国的な人気を誇る小泉進次郎衆院議員の全面支援を受けて挑み、吉田氏の3選を阻んだ。吉田氏は8年間の実績を強調したが、自身の名刺問題を巡って辞職勧告決議案が可決されるなど、市議会と対立したことなどが影響した。

 

選挙戦では、「脱官僚主義」を掲げて当選した吉田氏の2期8年の実績評価が焦点となった。上地氏は「ヨコスカ復活」をテーマに、国や県との関係強化の必要性のほか、市長退職金の廃止や幼稚園・保育園費用の段階的無償化などを訴えた。陣営では小泉氏が「議員選対最高顧問」として支援。自公をはじめとする市議会の主要会派にも支えられ、分厚い組織戦を展開した。

 

吉田氏は「選ばれるまち、横須賀」をスローガンに掲げ、既存政党の推薦を受けず、借金の大幅な削減や観光客数の増加など実績を強調した。

 

しかし、自身の名刺裏面に観光船の割引サービスを記載していた問題で、市議会が辞職勧告決議案を可決。市議時代からの駅立ちは1760日を超えるなど、日々地道な活動を続けたが実らなかった。

 

林氏は米原子力空母の母港化撤回や中学校給食の自校方式での導入などを訴え他の2氏との差別化を図ったが、出遅れが響いた。

 

投票率は46.10%(男45.96%、女46.24%)で前回を4.62ポイント下回った。当日の有権者数は34万2,962人(男16万9,526人、女17万3,436人)。

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