(写真・神奈川新聞社)
強い毒を持つ南米原産の「ヒアリ」が横浜港・本牧ふ頭のコンテナターミナルで見つかったことを受け、国土交通省は25日、コンテナ置き場の亀裂をふさぐ緊急工事を報道関係者に公開した。ヒアリの拡散・定着を防ぐ目的で、同省は効果を見極めた上で全国の港湾施設でも施工する考えだ。
ヒアリは14日、コンテナの四隅に当たる部分が陥没して生じた地面の割れ目の一つから見つかった。ターミナルの広範囲でアスファルトが劣化している部分があることから、ヒアリの隠れ場所を減らすために全国に先駆けて試行的に工事を行うことにした。
工事は24、25の両日で行い、ヒアリが見つかった場所から離れた区画で実施。亀裂の周囲約1平方メートルを約20センチ掘り起こしてアスファルトで舗装し、セメントを混ぜた液で固めた。
横浜市によると、同港ではヒアリ発見の新たな情報は現段階ではない。コンテナ約4,500本(20フィートコンテナ換算)を保管できるターミナル内は市民らが立ち入ることはできない。
国交省京浜港湾事務所の赤嶋和弥副所長は「環境省や県、市などと連携を図りながら、ヒアリを水際で食い止めたい」と話した。
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