(写真・神奈川新聞社)
間引きした茅ケ崎産のブドウ「藤稔」を活用した新たな商品が生まれた。茅ケ崎市内の生産農家と商業者を市が引き合わせて商品化。廃棄されていた果実が、かき氷のシロップやジャム、ピクルスなど、うだるような夏にぴったりの、爽やかな酸味が魅力の一品に生まれ変わった。
商品を開発したのは▽レストラン「なんどき牧場」(同市今宿)▽ジャム専門店「きくやマルシェ」(同市矢畑)▽ケーキ屋「レプラコーン。」(同市甘沼)▽同「グラングラン」(同市茅ケ崎)▽同「モンベランジュ」(同市浜之郷)。
「なんどき牧場」がピクルス(500円)、「きくやマルシェ」が手作りジャム(700円)、「レプラコーン。」が摘果ブドウのシロップなどをかけたかき氷(500円)やゼリー(400円)、「グラングラン」がケーキ(350円)、「モンベランジュ」がタルト(価格未定)を商品化した。
ブドウを提供したのは、同市西久保地区で農園を営む小西利章さん(67)。農園では、大きく味や質の良い果実を育てるため、紫色に色づく前にブドウを間引き、例年200キロほど廃棄していたという。
小西さんから「有効活用できないか」と相談された市は、市内の商業者に摘果ブドウを提供して商品化を打診。試作段階を経て、5事業者が今月上旬、農園から1キロ300円で計約130キロを買い取った。市産業振興課は「今後も地域資源の掘り起こしや、商品開発や販路拡大などを支援していきたい」としている。
タルト以外は既に販売を始めており、タルトは7月末から8月初旬にかけて販売される予定。商品に関する問い合わせは各店舗へ。
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