(写真・神奈川新聞社)
横浜市で3年に1度行われる現代美術の国際展「ヨコハマトリエンナーレ」が4日から始まる。前日に記者会見が行われ、報道陣などに会場が公開された。世界各地から参加した約40組のアーティストによる、現代社会を反映した多様な作品が並んだ。
今回で6回目となる同展。「島と星座とガラパゴス」をテーマに、分断や孤立、接続をキーワードにした絵画や立体、映像、展示空間全体を使うインスタレーションなどがそろった。
メイン会場の一つである横浜美術館(同市西区)の正面では、中国出身のアーティスト、アイ・ウェイウェイさんが制作した難民問題に焦点を当てた大型のインスタレーションが見られる。外壁に救命ボートを並べ、実際に使われた約800枚の救命胴衣で柱を覆った。
ディレクターを務める同館の逢坂恵理子館長は「孤立した島のような世界の状況が見られる中で、分断され、異なるものをつないでいくことを考えながら準備してきた。独自性は尊重しつつ、新しいことを切り開いていく展覧会になる」とあいさつした。
同美術館の他、横浜の歴史的建築物を生かし、横浜赤レンガ倉庫(同市中区)、横浜市開港記念会館(同)も展示会場となっており、会期中は会場間を結ぶ無料バスを運行する。
11月5日まで。第2・4木曜休場。入場券は一般1,800円、大学・専門学校生1,200円、高校生800円。問い合わせはハローダイヤル03(5777)8600。
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