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(写真・神奈川新聞社)

 

県動物保護センター(平塚市)の建て替えに充てる寄付額が現時点で2億円余りにとどまっていることが21日、明らかになった。県が寄付募集を開始した2015年7月から掲げてきた寄付目標は11億円で、差額の8億円以上が当初は想定していなかった県費充当分となりそうだ。県は今後の寄付見込み額も含めて開会中の県議会に説明する。

 

今月17日現在で集まった寄付額は2億1,527万円で、寄付募集は施設完成の19年3月まで続ける。黒岩祐治知事は21日の定例会見で「目標には届かないが本当にありがたい」としつつ、「寄付の見込み額を改めて設定し、残りは県費負担でお願いしたい」と述べた。

 

寄付募集を巡っては、県は整備総額約18億円のうち11億円を寄付で賄う方針を掲げてきた。法定必置施設でありながら寄付で賄うことには議会から度々懸念の声が上がっていたが、県は「動物愛護の精神を広めるため」として推進してきた経緯がある。

 

同センターは犬と猫の殺処分ゼロ継続を目指し、「生かすための施設」として建て替える。ガス処分室や焼却施設は設置せず、譲渡会ができるホールやボランティアが使える控室などを整備する。

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