(写真・神奈川新聞)
斬新なアイデアで水の世界を表現-。中高生が企画からセッティング、解説まで担当した水槽が新江ノ島水族館(藤沢市片瀬海岸)で展示され、来館者の目を引いている。「南極の神秘」「海底火山」「魚達のテーマパーク」など、魚たちが泳ぎ回る五つのアクアリウムを紹介。同水族館が主催する第7回「水槽コンテスト」の書類選考通過作品で、展示は28日まで。
水槽は幅90センチ、高さ45センチ、奥行き45センチで、メッセージ性や完成度を競う。今回は「躍動」をテーマに公募し、県内や東京都内の計20校から応募があった。書類審査をパスした5チームは1月に7回ほど同館に通い、閉館後に飼育員らのアドバイスを受けながら準備を重ねてきた。
展示期間中の飼育や水質管理にも配慮しなくてはならないが、コケや藻の発生など各種リスクを考慮する専門家では思いつかないような奔放なアイデアもしばしば。それぞれ「クラゲと魚を一緒の水槽で見せる」「密林の遺跡を表現するため、陸地にもやがほしい」といった独創的な発案で企画を練った。
海底火山の噴火に見えるよう空気をどう噴出させるか、水に浮いてしまう観覧車など小物をどう設置するか-。セッティングにもさまざまな工夫が必要で、同館の担当者は「アイデアを実現させるための手段を一緒に考えるのもコンテストの醍醐味(だいごみ)」と話す。
2階通路に並ぶ展示水槽は、子どもの目の高さに合わせていることもあり「わぁ、遊園地だよ」「お魚さん、楽しそうだね」と足を止める家族連れが多い。
最優秀の水槽は、19日に発表される。問い合わせは水族館電話0466(29)9960。
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