(写真・神奈川新聞)
県立吉田島高校(開成町吉田島)の生徒が18日、自分たちで栽培した果物や野菜を使ったメニューを、南足柄市内にある「こども食堂」で振る舞った。同校が進める地域交流の一環で、イチゴのパウンドケーキやサラダのトマトを提供。オープン1周年も相まって、店内は昼を待たずににぎわい、多くの家族連れらが舌鼓を打った。
こども食堂「きんたろう食堂」(同市和田河原)で同日に振る舞われたのは、チキンカレーに「湘南ポモロンのサラダ」「吉田島イチゴのパウンドケーキ」。
ケーキは、同校の農業クラブ「野菜部」に所属する生徒が、授業や部活動で栽培しているイチゴを活用した。昨年12月からことし1月にかけて収穫した約2キロを使用。同校の調理クラブの生徒も協力し、形の悪いものや小さいものをジャムにして生地に練り込んで焼き、形の良いイチゴもケーキに添えた。サラダのトマトも、生徒たちが栽培した県育成品種「湘南ポモロン」を約3・5キロ提供した。
農業クラブの生徒は当日、接客係にも挑戦。テーブルを拭いたり、配膳したりと、慣れない手つきで忙しく動き回った。調理クラブの生徒も厨房(ちゅうぼう)で盛り付けに追われた。友人とともに訪れた大磯町に住む会社員花輪児南さん(20)は「イチゴの味が濃く、販売してもよいと思うぐらい、上出来。もう1個、食べたかった」と笑顔。農業クラブに所属する同校1年の安藤尚基さん(16)は「おいしそうに食べているのが見られて、とてもうれしい。でも接客は少し大変だった」と苦笑いしていた。
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