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(写真 神奈川新聞)

 

暖かな陽気に包まれた今週、湘南・西湘地区の各地から桜満開の便りが届いている。ライトアップなどの企画も催され、多くの人の目を楽しませそうだ。

 

日本三大桜の一つ「三春滝桜」(福島県三春町)の実生(みしょう)苗木を譲り受けて植栽し、以来24年間、地元住民が大切に育ててきた中井町松本地区の「まつもと滝桜」が見ごろを迎えている。

 

苗木を譲り受けたのは、「若いころから全国各地の桜を見て歩いた」と話す同地区在住の山口一男さん(76)。中でも、樹齢千年を超す三春滝桜の生命力に魅せられ、「地元の人と何度も交渉して特別に譲ってもらった」という。

 

自身の畑に植えた苗木10本は、今では里山の斜面で見事に咲き誇り、町の名所として親しまれている。ライトアップ(午後8時ごろまで)で夜桜も楽しめる。

 

4月1日には住民手作りの「お花見会」を開催。町役場青年職員のデュオ「陽炎」の演奏をはじめ、ラーメンや飲み物などで来場者をもてなす。会場は、同町松本332、泰翁寺近く。午前10時半から午後2時半まで。問い合わせは、山口さん電話0465(81)2508。

 

また、平塚市西真土付近を流れる渋田川沿いの約600本の桜も、盛りを迎えている。夜桜のライトアップは4日で、桜まつりは8日に開催される。関係者は「(催しまで)花は持ちそうにないが自然のことなので仕方ない。散り際を楽しんでもらえたら」と話した。

 

市民有志らが保全に取り組む南足柄市大雄町の「花咲く里山」では、濃いピンク色が特徴の「大雄紅桜」が満開だ。大雄紅桜はソメイヨシノと寒緋桜を自然交配させた固有種。今週末まで楽しめ、4月上旬には樹齢約60年のシダレザクラが見ごろになるという。

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