J.K. Rowling / Twitter
『ハリー・ポッター』シリーズの著者J.K.ローリングが、あるファンの人生を変えた。
ケイト(@AlwaysJLover)というTwitterユーザーがローリングに宛ててメッセージを送った。そこにはあるお願いが綴られていた。
「『expecto patronum』のタトゥーを入れたいんです。もし、あなたの手書きの文字で入れられたら、かけがえのない宝物になると思います」
「Expecto Patronum(エクスペクト・パトローナム)」とは『ハリー・ポッター』の作中に登場する呪文の一つで「守護霊よ来たれ」という意味を持つ。なぜこのような願いを持つに至ったのだろうか。
「今までも、そして今も、私の人生には問題ごとが山積みです。性的暴行といじめを受けたトラウマで8回も自殺を図りました。こんなことを言うのは恥ずかしいけど、これが私なんです。自分を傷つけることをやめたいんです。身体だけじゃありません。魂はもっと傷ついています」
自傷行為を止められない彼女に生きる勇気を与えてくれたのは、『ハリー・ポッター』の本だったという。
「あなたは私に第二の、第三の、そしてもっとたくさんのチャンスをくれました。いくら御礼を言っても言い足りません。これまで何度も切ってきた手首に、エクスペクト・パトローナムのタトゥーを入れたいんです。そうすれば、きっと思いとどまれるはず。お願いです。回復への道を歩み始めるには、あなたの助けが必要なんです」
このメッセージが送られたわずか11分後、ローリングは「あなたが自分自身を癒やし、守るために歩き始めたということは素晴らしいと思う。あなたはこの言葉に値します。あなたの手助けとなりますように」とケイトに返信。そこには手書きの「Expecto Patronum」が添えられていた。
素晴らしい贈り物を受け取ったケイトは「涙が止まらない!」と大喜び。このやり取りのリツイートやリプライも殺到しているようで、「通知も止まらないわ!」と悲鳴を上げている。「今日、私の人生はまるっきり変わった! もちろん、いい方向にね」──彼女の心と身体が癒やされることを祈りたい。