ジョニー・デップ来日で思い出す、忘れられないあの日の出来事!byロミヒー・トンプソン
先日、主演映画『パブリック・エネミーズ』のPRで2年ぶり6度目の来日を果たしたジョニー・デップ(46)。
2009 年米誌『People』が選んだ“最もセクシーな男性”の1位に、またサインコレクター雑誌で“ファンにサインする際、態度が丁寧な映画俳優”に3年連続1位に選ばれるなど、好感度もNo.1を維持、日本でも大人気のハリウッド俳優だ。
ジョニーの姿を一目見ようと、成田空港に集まったファンの数1000 人、六本木ヒルズアリーナで行われたジャパン・プレミアにも1500人のファンが殺到し、行く先々で熱狂的な歓迎を受けたジョニーは「日本に来るたび、温かいファンに迎えられてとても嬉しい」と語った。新作映画は、1930年代に実在した銀行強盗で、FBI史上初めて「社会の敵ナンバーワン(パブリック・エネミー No,1)と指名されながらも、大衆から愛された伝説のアウトロー、ジョン・デリンジャーの半生と恋人との絆、逃走劇を描いた骨太なラブストーリーとのことで、評判も上々、期待の作品です。
ところで、ジョニー・デップが来日するたびに思い出す、決して忘れられないエピソードがあります。それは05’年『チャーリーとチョコレート工場』のPRでジョニーが来日した時のこと。
弊誌女性自身グラビアカメラマンのE氏と記者のTさんとロミヒーの3人は、ジョニーのお出迎え取材のため成田空港へ向かいました。
プライベートジェット機でやって来たジョニーは、機内で入国審査を済ませると、我々マスコミ人の前をサッーと通り過ぎて行きました。しかしここで、なんとかジョニーの口からコメントがほしい、そんな我々の熱意が伝わったのか(ジョニーに送り続けた“気”が通じたのか?)一度は通り過ぎて行ったロミヒーの前に再び戻って来ると、大好きな日本にやって来られた喜びを語ってくれたのでした。
そんな優しいジョニーの一面に触れてしまった我々は、なんと図々しくも「帰国のジョニーもキャッチしたいね!」ということになり、カメラマンのE氏と記者のTさんとロミヒーの3人は、少ない情報の中、一か八かジョニーを追っかけることとなりました。
今晩帰国するらしいとの情報を掴んだ私たち3人は、成田空港へと行ってみると、なんとプライベートジェット機は羽田空港へと移動されたというではありませんか!しかも日本を離陸してしまう深夜まであと2時間を切っている。カメラマンのE氏の「本当にジョニーを捕まえる気はあるのか!!」の声に押され、車に飛び乗り、高速道路を猛スピードで飛ばして羽田空港へと向かいました。
国際線ターミナル手前に到着すると、遠くには馴染みの警備会社のおじさんの顔がみえます。間違いない!カメラマンのE氏は車を乗り捨て、商売道具のカメラを掴み搭乗口へと走ります。私たちが後に続こうとしたとき、後ろから羽田空港内を循環する最後のバスがやってきました。「こんなところに車を乗り捨てて邪魔だ邪魔だ!」といわんばかりにクラクションを鳴らしますが、オ―トマチック車限定のロミヒーとT記者は、マニュアルのこの車を動かせず・・・困っていると、遠くからE氏が「とりあえずハザードランプ出しとけ~」と大きな声で叫んで私たちに指示していました。バスの運転手も困った顔をして、大きく迂回していってくれました(あの時はどうもすみませんでした)。
「あんたたちも、よくみつけてやって来たね~」と呆れ顔でいう警備会社のおじさんは、ジョニーはまだ来ていないという。良かった間にあった!ドキドキしながらその時がいつ来てもいいように、万全の態勢を整えて待っていると、警備会社のおじさんのトランシーバーに、あと15分くらいで到着するとの情報が漏れ聞こえてきました。
しばらくすると遠くに黒塗りのハイヤーらしき車の姿が!もしやあれか?あの中にジョニーが乗っているのか?ハイヤーがスーッと国際線ターミナル入り口に入ってくると、やはり!後部座席にいたのは、なんとジョニー・デップ本人!相当お疲れの様子で、大爆睡中。
我々の存在に気がついたジョニーのお付きの男性が、ジョニーが車から降りるやいなや後ろを向かせ、顔や洋服をすばやくチェック。何事もなかったようにこちらに振り返り「やぁ!」と言ったか言わなかったか(笑)。ハリウッドスターのスイッチが入った瞬間でした。
こちらも無我夢中でとりあえず、ジョニーの手に“女性自身”を「機内で読んでね」と渡すと「アリガトウ」と握り締めてくれました!。日本語がわかるはずないのに、受け取ってくれるなんて感激です。
車を降りてから入り口までのほんの数分でしたが、娘さんたちのためにキディ・ランドでお土産を買ったとか、またすぐに日本に戻ってくるなど、我々と会話を交わしてくれたジョニー。今思えば、お疲れでお休みのところを邪魔してしまって大変申し訳ないことをした我々ですが、嫌な顔ひとつせず、応対してくれたジョニーの真摯な姿に感動です。
手前味噌ではありますが、この時3人の中の1人も諦めずに、ジョニーを撮るまで、キャッチするまで頑張ろうと固く結束していたことが成功につながった?(な~んちゃって)。もちろん、後日、“女性自身独占”となってグラビアページを飾りました。
今でもカメラマンのE氏は「あの時ジョニーが履いてたきったね~靴は、キース・リチャ―ズにもらった靴だったんだよな!」と話します。我々3人はその後、羽田空港近くの居酒屋で朝までジョニーキャッチの祝杯をあげて帰りました!