3日、四季劇場[秋](港区・浜松町)で開幕準備中の劇団四季の新作ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台稽古に、この作品に登場するトラップ大佐とマリアの孫にあたるサム・フォン・トラップ氏が激励に訪れた。
「ドレミの歌」「エーデルワイス」など、誰もが聴き馴染みのある曲を数多く含む本作品は、第二次大戦中、ナチス占領下のオーストリアで、歌と家族愛で人々を励まし続けてきたトラップファミリー合唱団の実話に基づいたミュージカル。
作品の舞台はオーストリア、ザルツブルク州の州都ザルツブルク。見習い修道女のマリアが、オーストリアの名門トラップ家の母のない7人の子どもたちの家庭教師となり、愛情と音楽で一家に明るさを取り戻し、やがて彼らの父、フォン・トラップ大佐と惹かれあって結婚。トラップファミリー合唱団を結成し、ナチスの手から逃れてオーストリアから亡命するという、ひとりの女性の人間としての成長とトラップ一家の心の交流を描いた物語である。
稽古の合間に舞台上でサム・フォン・トラップ氏とマリア役、トラップ大佐役のキャスト、そしてトラップ家の子どもたちが面会。「日本の方々に、この作品に込められたポジティブなメッセージを感じてとっていただき、私の祖父母の故郷であるオーストリア、ザルツブルグに親しみを持っていただければ嬉しいです」と語り、出演者一人ひとりの演技に対して、賞賛の言葉を送り、ひとときの歓談を行った。サム氏は、マリアとトラップの一番下の三男ヨハネスの息子で、現在アメリカのバーモント州にて「トラップファミリーロッジ」を経営。トラップファミリーの足跡をロッジを訪れる多くの「サウンド・オブ・ミュージック」ファンに伝えている。
『サウンド・オブ・ミュージック』東京公演は、2010年4月11日(日)より四季劇場[秋]にて開幕。