公開中の『あなたへ』で6年ぶりに映画に戻った高倉健(81)。 亡くなった妻から《故郷の海へ散骨して下さい》という絵葉書。映画は妻の真意を知るため、旅に出る男の話だが、30年前に亡くなった元妻の江利チエミさん(享年45)との“愛の秘話”に重なる部分もあるという。

「チエミさんのお墓は東京・世田谷の法徳寺にあります。健さんの自宅はその寺から歩ける距離にあります。健さんは今でも命日の2月13日前後に、日中を避けて人目を忍び、人知れずひとり、チエミさんのお墓に手を合わせているそうです」(かつて高倉と共演した役者の親族)

 美空ひばり、雪村いづみと“三人娘”と呼ばれた彼女が高倉と結婚したのは53年前の1959年。いったんは家庭に入ったが、翌年芸能界復帰。結婚13年目の71年に彼女側からの申し入れで離婚した。

 そのときの様子を、昨年末、高倉はスポーツ紙のインタビューでこう振り返っている。
「自分の女房に突然離婚を宣言されるなんてことは、誰にでもあることではないと思うんです。結構うまくいっていると自分では思っていたのですが、弁護士さんが突然、東映撮影所に来た。“何の話ですか?”と尋ねると、その代理人がこうこうこうと・・・。これまた『えーっ』という感じ」

 離婚の主な原因は彼女の異父姉だったという。「異父姉の横領と虚言が離婚の引き金だったことを知ったチエミさんは、ハワイにいた健さんを追いかけ詫びようとしましたが、2人は元に戻ることはありませんでした。憎しみ合って別れたわけではありません」(芸能レポーター)

実は高倉自身の生前墓が、神奈川県の鎌倉霊園の一画にある。広さ27㎡、ほぼ真四角の敷地に建つ墓石の側面には、『昭和四十七年吉月吉祥日 小田健史』とあった。「このお墓は萬屋錦之助さん(享年64)からの勧めで買ったんです。健さんの本名は小田剛一ですが、長男でもないのに『一』を名乗るのははばかられると芸名の『健』をつけた」(前出の芸能レポーター)

 その墓の手前右側に八光石でできた約1mの水子地蔵が。側面には戒名が彫られていた。「この墓はチエミさんと別れて翌年に健さんが建てたもの。結婚3年後、2人は子宝に恵まれたのですが、流産されたそうです。戒名の1文字は彼女の本名からとられました。チエミさんはこのお地蔵さんを知らずに亡くなりました」(前出・芸能リポーター)

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